2008年12月18日木曜日

リリカ(プレガバリン)と線維筋痛症

当院通院中の患者さんに3名、線維筋痛症の患者さんがいます。1人の患者さんから、今日、プレガバリン(抗痙攣薬の一種)が線維筋痛症の治療薬として世界では認められているって日経新聞で見たんですけど、、、と教えてもらいました。

リリカ プレガバリン)は日本でも既に抗てんかん薬として認められているガバペンチンの効果を高めたモノで、確かにてんかん以外にも慢性疼痛に効果があるとの発表があり期待が持てますので、ガバペンチンを使ってまず反応を診ようかと考えています。この手のお薬では同じ抗てんかん薬のカルバマゼピンによる三叉神経痛の改善、抗うつ薬のトリプタノールの偏頭痛改善、トフラニールの帯状疱疹後神経痛(などの難治性痛み)の改善などが、Naチャネル阻害と言って神経伝達を阻害する事で痛みに効くとして麻酔科ペインクリニックでは昔からよく使っていました。

しかしこのプレガバリン、ガバペンチンはどうやら少し作用が違うようで、Caチャネルを選択的に阻害する事で活性化した神経伝達を抑えるとされており、糖尿病性末梢神経障害および線維筋痛症を含む各種の慢性疼痛症状に効果があるとされています。しかし抗癲癇(てんかん)薬であるからには、副作用の心配があります。勤務医時代、多くの困った?患者さん[痛みの原因が無いと思われるにも関わらず、常に痛みを大声で訴え続けるなど]に抗痙攣薬を処方し、安静化できた事が多々あります。確かに訴えは減り、本人に聞いても「痛くなかごとなった」と言っていましたので、看護師などお世話するものにとってはありがたかったと思いますが、活動性や活気も減り、本当に良かったのか疑問に思う事も少なく無く、今後処方する場合には注意を要しそうです。

まずは①ノニジュース→②田七人参茶→③ノイロトロピン→④ガバペンチンの順で、しかも少量から使っていこうと考えています。本当は薬使わないで済むのであれば、それがベストですから。




2007-09-19 - 2007年9月18日、そーせい(Sosei Group Corporation)は、線維筋痛症患者を対象にしたAD 337のプラセボ対照二重盲検比較試験で有意なプライマリーエンドポイントの改善は認められなかったと発表しました。

2008-12-09 - 2008年12月8日、Forest Laboratories社とCypress Bioscience社は、線維筋痛症患者1025人が参加したミルナシプラン(milnacipran)の二重盲検第3相試験(MLN-MD-03試 験)で良好な結果が得られたと発表しました。 (3 段落, 261 文字)

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