2009年5月5日火曜日

Glioblastomaの遺伝子ゲノム変異


去年のNatureに出ていた論文で、エポックなものを一つ再評価したい。10月のものである。同時に出た「肺腺癌」の論文と同じ掲載で印象に残っていないのだが、今読むとこれは素晴らしい論文である。対象がグリオブラストーマであるから余り印象に残らなかったのである。最近のNature レビュー「The Cancer Genome」を丁寧に読んでいたら紹介されていた。これははずせない。例のVogelstein/Wood流のパスウェイ変異の延長線上の研究で、個々の遺伝子変異のみならず、増幅・欠失も併せて解析しているため頻度が上がるのだ。
  1. RTK/RAS/PI3Kシグナルであれば88%に変異が認められる。
  2. p53シグナルで87%
  3. RBシグナルで 78%
この変異率の高さはどうであろう!206個の腫瘍解析であるから信頼度は高い。

やはりシグナル変異は本物のようである。ただし他の論文をみると肺腺癌、膵臓癌などではここまで収斂されていないようで、多様性が著しい。

0 件のコメント:

コメントを投稿