2009年9月3日木曜日

下腹部痛をめぐって・・・

外来をやっていると、病気の流行りがあるのに気が付く。これはインフルエンザやノロのような流行性の病気、あるいは5月頃の潰瘍(いわゆるブルーな気分というやつね)ばかりでなく、季節性などでは説明できないものである。帯状疱疹がどっときたり、続け様に胃潰瘍がきたり、黄色いヒトが続けて来たりする時期が確かにあるのだ。この2週間は下腹部痛の多いこと。感染性腸炎はあまり多くない。ボクは早い時期にCFまでいっちゃうことが多いので、一応診断として間違っていないはずなのだが、確かにこの2週間は憩室炎と虚血性腸炎が多かったなあ。なぜだろ?虚血性腸炎は年齢は幅広かった。一番若かったのは35才の男性。縦走潰瘍というのはやはり印象深い。今日のヒトは42才の女性であるが、縦走潰瘍が10cmくらい・・・つまり治りかけで外来に来ている。発症は激烈だったようで、突然誘引無く・・・ただしおきまりの便秘症はひどい。そう、この病気は便秘症ときっても切れない関係にあるようだ。

一方憩室炎は、何回も繰り返すヒトが、この季節にどっと集まってきたみたい。今日退院したのは54才の女性。この人は来週には手術をする予定だ。この2年で5回目の腹痛発作であり、さすがに自分から手術するという。憩室のある人は山のようにいるが、憩室炎を起こす人は、その中のごく僅か。しかし繰り返すヒトは多い・・・というのが当院外来の特徴かも。

そんな中に非典型的な尿管結石が混じってくるのだな。CVAは陰性で下腹部、会陰部を痛がったりする。疝痛ではなかったり、マクロな血尿はなかったりするが、ミクロではRBC(+++)だったりする。

これが最近の外来の実感。

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