2009年10月31日土曜日

最近のAIDS治療について

日本における薬剤耐性HIVの動向 2003〜2007年
(Vol. 30 p. 232-234: 2009年9月号)


国立病院機構名古屋医療センター

国立感染症研究所エイズ研究センター 杉浦 亙   から部分的に引用させていただく。

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多剤併用療法(highly active anti-retroviral therapy: HAART)がHIV/AIDSの標準的な治療法として1997年に導入されてからHIV感染症の予後は大きく改善された。

2007年9月の時点で国内承認されている抗HIV薬の使用のみでは、HIVの増殖抑制が不十分であるコントロール不良症例数の調査をHIV/AIDS診 療に携わる主要な医療機関43施設に対して行った結果、当該 2,000症例のうち既承認薬でのコントロール不良症例、いわゆる多剤耐性症例が51症例(<2%)報告された。この2%未満という薬剤耐性HIV症例数 は欧米諸国からの報告に比べると極端に少なく、本邦におけるHIV診療体制が効果的に機能していることを示している。これは現在までのHIV/AIDS感 染者数が欧米先進諸国に比して少ないことも影響していると考えられ、従って今後のHIV感染者数の増加に伴い数値が高くなる可能性が危惧される。

2008年にはインテグラーゼ阻害剤と宿主因子を狙ったCCR5阻害剤という全く新しい薬剤が登場しており、今後薬剤耐性変異の動向は大きく様変わりすることが予想され、引き続き調査を継続してその把握をすることが重要である。
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HAART療法では通常、ヌクレオシド系の逆転写酵素阻害薬(NRTI)2剤に、プロテアーゼ阻害薬(PI)または非ヌクレオシド系の逆転写酵素阻害薬(NNRTI)のどちらか1剤を組み合わせるのが基本らしい。最新情報は厚労省の2007年度ガイドラインかもしれんが、意外にネットを参考にするのは難しい(古い日付の記事が多すぎるから・・・・・・)

いや違った!!(さっそくこれだものね)2009年版が出ている。医科研のホームページは更新がなされていないが、こまったものだ。

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