2009年10月23日金曜日

チクロピジンについての覚書

チクロピジン(パナルジン)の効果は、アスピリン同様に不可逆的で、投与中止後も、血小板の寿命がある7〜10日間は、作用が持続する。チクロピジンの効果は、アスピリン同様に不可逆的で、投与中止後も、血小板の寿命がある7〜10日間は、作用が持続する。

シロスタゾール(医薬品名:エクバール錠50、プレタール錠50など多数)の作用は、可逆的で、投与中止して48時間以内に、血小板凝集抑制作用が消失する。


チクロピジン(パナルジン)とその類似薬



チクロピジン(パナルジン)の効果は、アスピリン同様に不可逆的で、投与中止後も、血小板の寿命がある7〜10日間は、作用が持続する。チクロピジンの効果は、アスピリン同様に不可逆的で、投与中止後も、血小板の寿命がある7〜10日間は、作用が持続する。
シロスタゾール(医薬品名:エクバール錠50、プレタール錠50など多数)の作用は、可逆的で、投与中止して48時間以内に、血小板凝集抑制作用が消失する。

ワーファリンを中止することによる脳梗塞の発生頻度
  1. 1%:アメリカの Wahl ら:ワルファリンを中止して抜歯を行うと,約 500 人に 5 人(1%)で脳梗塞が起こった(Wahl MJ. Arch Intern Med 1998;158:1610−6)
  2. 国立循環器病センター:2003 年:ワルファリンを投与されていて脳梗塞を起こした 25 人のうち,3 割が抜歯などの手術のためにワルファリンを中止、ワルファリン中止期間の中央値は 4.5 日,中止時から発症までは 7.5 日。(再開後 2,3 日目に発症する)
その2:【小手術の場合、どうするか】


体表小手術で、術後出血が起こった場合の対処が容易な場合はワルファリンや抗血小板剤継続下での施行が望ましい
体表の小手術で、出血性合併症が起こった場合の対処が困難な場合、ペースメーカー植え込み、内視鏡的生検、切除術等は大手術に準じる
となっています。これは、特に解説は必要ないですね。
(大手術については、後述します)



その3:【大手術の場合、どうするか】


ここが、最も問題です。前述の文献によれば、ワーファリンを中止してしまうと、脳梗塞を起す確率は1%程度あるというのですから、100例の手術で1件。恐ろしく高い確率ですよね。
「しかしながら、薬を止めないわけにはいかない」
そこで、中止の基準や、手順が必要となります。



《まず、抗凝固剤(バイアスピリンなど)の中止基準》

  1. アスピリン(バイアスピリン®)は7日前

  2. チクロピジン(チクピロン®)は10〜14日前

  3. シロスタゾール(シロステート®)は3日前


※ ハイリスク例では、脱水の回避、輸液、ヘパリンの考慮



さて、チクピロンはずいぶん長く止めるようなガイドラインになってますが、これだと、入院して手術までの日数がかかりすぎることも考えられます。このあた りは、当院の過去の手術実績から、10〜14日前に止めないと、出血が多くて大変なのか、中止期間7日程度でも可能な手術はどれか、など、検討すべき問題 がいくつかあります。当院版ガイドラインは、そこを解決してから作成することになると思われます。



《ワーファリンの中止・再開手順》

(1)ワルファリンは3〜5日前に中止

(2)ヘパリン投与:APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)を正常対象値の1.5〜2.5倍に延長するよう調整

(3)手術4〜6時間前にヘパリン中止(もしくは直前に硫酸プロタミンで中和)

(4)手術直前にAPTTを確認

(5) 術後、可及的速やかにヘパリン開始

(6) 病態安定時よりワルファリン再開とINR達成後ヘパリン中止

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