2010年11月19日金曜日

アート・オブ・ピアノ-20世紀の偉大なピアニストたち- [DVD]

アート・オブ・ピアノ-20世紀の偉大なピアニストたち- [DVD]

というのを随分前に購入していたが、それを一昨日、昨日で視聴した。まあ、あなたすごいのなんのって。生きたラフマニノフの演奏やパデレフスキーもすごいが、全盛期のホロビッツには息が止まった。16人のピアニストが登場するのだが、その中でボクがうれしかったのが、コルトーとホロビッツとミケランジェリだった。

  1. コルトーのショパンはこれがボクの好きだったショパンだと再度惚れ惚れもしたが、映像がいいの。無骨なオッサンなのにねえ。『子供の情景を指導するコルトーの詩的な言葉の数々も素敵だ。

  2. 驚いたのはミケランジェリ。手が、指が、なんと繊細なんだろう!あの取っつきがたい雰囲気からは想像も出来ない手。あれは女の手だ。スカルラッティの ソナタは絶品である。

  3. そしてホロビッツのセクションはなんとスローモーション映像からスタートするのだ。ショパンの練習曲 第10番であるが、あゆが踊っている姿のような、それも数十匹がしぶきを上げながら踊っているかのような不思議な手の動きである。普通の映像では我々の眼には見えないものすごい指の動きなのだ。そして全盛期のホロビッツによるスクリャービンのエチュード。これは次のカルメン変奏曲とともに人類の貴重な遺産でしょう。すごい!人間ここまでできるのか。震えがきます。最初の一音から最後まで。

というわけで、良い物を見せてもらった。買ったときは3700円くらいで高い買い物だと思ったが、決して高くない。映画2本見るよりは中身のある108分である。

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