2010年12月16日木曜日

爪の下の有痛性腫瘍:グロームス腫瘍

左手4指の爪の下に赤い小さな結節があるヒトがやってきた。爪下血腫ではない。「痛いですか?」「めちゃ痛いです」というわけでグロームス腫瘍の可能性が大きいね。グロームス腫瘍はそんなによく見る病気ではないはずだけど、ボクはこれまで2例みたぞ。

一例は30年くらい前に山の中のさる病院で経験。膝の横に出来た5mm位の皮下腫瘤だった。痛いので取ってくれとのことで取った。恥ずかしながらその当時は肉眼的にも病理は全く興味がなかった(というか知らなかった)が一月後に再度その病院を訪れたとき見た病理報告書(もちろん当時の小生であっても病理を提出するくらいの常識はあったのだ)で「グロームス腫瘍」という病気があることを初めて知ったのだ。変わった名前の病気だなあと思った。それだけ。だけど忘れられないのだね、病気は一回経験すると。

二回目は大学にいたとき、胃のグロームスという極めて希な病態に出くわした。

だから教科書的に書いてあるauthenticなordinary typeのグロームスには初めて出くわすことになるかもしれない。病理はどうだろうね。

爪下グロームス腫瘍でネットを調べるととんでもないページがあるのだね。「私もグロームス」「ボクもです」とグロームスの集会みたいなページでした。

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