2011年1月13日木曜日

腱鞘巨細胞腫:手関節掌側皮下腫瘍の病理

腱鞘巨細胞腫という病気がある。手指の軟部腫瘍の中では結構ポピュラーなようだ・・・・・知らなかったが。例えば2004年の下の文献では35例中14例だからかなり多い。先日手関節掌側の皮下腫瘤を手の外科で手術して貰ったらこの病名だった。ガングリオンかと思ったら違っていた。お恥ずかしい。


  • 手部軟部腫瘍症例の検討:Treatment of soft tissue tumors in the hand
    畑中渉*, 柴田定**, 越智比呂子**, 高畑直司**, 佐々木豊***
    *勤医協中央病院整形外科, **勤医協苫小牧病院整形外科, ***勤医協中央病院病理科
    北海道整形災害外科学会雑誌, 46(1) : 19, 2004.

    によると 1993年から2002年までの10年間に, 手術的に加療し, 病理組織学的診断を得た35例を対象とした. なお, ガングリオンと診断された症例は除外したところその頻度は

    1. 腱鞘巨細胞腫が再発手術例1例を含み14例と最も多く
    2. 表皮嚢腫が6例,
    3. 血管腫が5例,
    4. 脂肪腫3例,
    5. グロームス腫瘍と
      骨外性骨軟骨腫が2例,
    6. 神経鞘腫と腱鞘線維腫, 顆粒細胞腫が1例であった.
Wikiによれば、良性腫瘍であるので正確な発生頻度を記載した報告はないが、整形外科医が治療目的に切除する良性軟部腫瘍の中では脂肪腫、神経鞘腫に次いで多い疾患である。と書いてあるがホントかね??

まあ少ない病気ではなさそうであるので覚えておこう。小生のような非整形外科医は簡単に切除してはいけないと思った。というのは再発が多そうであるから。

手背は余りこわいとは思わないが、手掌はずいぶん怖いと「ますます」思う今日この頃である。 No man's landは限りなく広いな。

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