2012年5月29日火曜日

価格差ほどの音の違いはあるのか?:CDプレーヤー編

ストラディバリの場合、結果的に現代のバイオリンが選ばれていることから、ブラインド試験で差が認められたということになる。
一流演奏家にストラディバリは好まれなかったのである。

もう一度確認するがこの試験のendpointは「どちらがストラディバリか当ててご覧なさい」ではなく「好きなバイオリンはどちらですか」。最後に何気なく触れられていたが、「どちらがストラディバリ」と聞いても弁別は不能だったらしい。

このストラディバリの例を出したのは、これがダブルブラインド(二重盲検法)の好例だからだ。こういった検証をオーディオ機器で大々的に日本でもやったら良いと思う。面白いと思う。

さて、次にいこう。次はプレーヤーであるが、志賀先生のご意見だとプレーヤーは一万円程度でも充分ではないかと大胆である。
  1. アンプ
  2. (CD)プレーヤー
  3. 電源
  4. ケーブル 等々である。

プレーヤーも高いのになると数十万するのであるが、大体は高い機械はメキャニクスを売りにしている。正確なモーターの回転数、光の検出器等々。しかしながらこれらの技術は、現在すでに最高レベルに到達し、それがあらゆる価格帯のプレーヤーに波及しているというのが真実であり、安いパソコンに付属しているCD再生トレイレベルでもで機能的に充分だというのだ。以下に引用することを小生は知らなかった。すなわち・・・・・

  • CD情報は一旦読まれた後、プレーヤーのメモリ上に蓄えられる。ここで情報の正誤チェックを行い、誤った情報、飛ばされた情報があれば
  1. もう一度読みにいって情報校正を行う、
  2. 読めないビット情報であれば、前後の情報から補間するという。
  • 極めて短時間の間に、CDプレーヤーは以上のようなことを行い、情報を再確認しているわけだ。私たちが通常パソコンで使用するCDトレイでも同様のプロセスが行われるが、誤ったCD情報を読むことなど今現在ほとんどないというのが小生の実感であるし、実際には大衆機であっても極めて正確なのだと記述されている。さらに追加すれば(2)に挙げた「前後情報からの補間」はほとんど行われていないらしい(行う必要が無い)。
  • 大事なことは、安いCDプレイヤーであっても、今時分の機械なら、これくらいのことは朝飯前だということである。パソコン付属のCDトレイと10万円のプレーヤーの読み取り機構に大きな違いはないということである。

  • さて、「CD盤上の走査スピードが、演奏されるスピードを決めているわけではない」という事実は意外に知られていない。CDが正確に回らないと、きちんとしたリズムが刻まれないわけではないのだ。実際CDでは読みにくい場所は、何度も読みにいって、正確さを期しているである。スピーカーで実音になるコンマ数秒前にCDプレイヤーではいろんなことが行われているのだ。読み込まれた情報が、きちんとビットチェックされて、整列されて初めて次のプロセスに移る。すなわち正確な液晶時計のクロックに合わせて、プレーヤーからアンプに出力されているのである。正確なリズムはメモリーに記憶された後で作られるのであって、CD盤上では実際は検出器が右往左往しながら情報を読みなおしていることは大いに予想されるのである。そうであれば、CDを回転させるモーターがそこまで正確である必要はないのである。
  • では正確な音楽情報はどう扱われるのか?実は一旦読まれたメモリー情報を、極めて正確な液晶クロックに合わせて、アンプに送り込めればよいのである。この液晶クロックを売りにする高価プレーヤーもあるらしいが、最高度の時刻を刻む液晶であっても原価数百円というのが相場なのだという。ここで高級感をだしてもお門違いということだ。クロックの種類では事実上音質に影響を与えない。

一言で行って現在販売されている「CDプレーヤー」の技術は最高レベルにとうの昔に到達しており、しかもその技術がパソコンの普及に伴い、どのような安価な機器にまで及んでいるというのだ。

以上の理由から、プレーヤーは一万円で充分だといわれる。さてさて皆様どう思われるであろうか?

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