2012年12月17日月曜日

唾石症101例の検討

唾石症101例の臨床統計的検討 
石川中央病院歯科口腔外科の発表をnoteさせてもらう

                                  
Subtitle :
示説 XII
Authors :
名倉功1, 宮田勝1, 岡部孝一1, 高木純一郎1, 鈴木円2, 坂下英明3
Authors (kana) :
Organization :
1石川県立中央病院歯科口腔外科, 2東邦病院歯科口腔外科, 3明海大学歯学部口腔外科学第2講座
Journal :
日本口腔科学会雑誌
Volume :
54
Number :
4
Page :
567 - 567
Year/Month :
2005 / 9
Article :
抄録
Publisher :
日本口腔科学会
Abstract :
今回われわれは1987年から2004年までに当科を受診し摘出した唾石症101例について臨床統計的検討を行ったので報告する. 性別は男性49例, 女性52例であった. 年齢は10歳未満が5例, 10歳代が4例, 20歳代が15例, 30歳代が17例, 40歳代が19例, 50歳代が18例, 60歳代が15例70歳代が6例, 80歳代が2例であった. 主訴は腫脹のみが44例と最も多く, 次いで腫脹および疼痛が17例, 自覚症状なし17例と続いた. 
 発生部位は顎下腺が92例93側, 耳下腺が4例, 頬腺2例, 口唇腺2例, 舌下腺1例であった. 病悩期間は無症状であった17例と不明の5例を除く79症例について調査したところ1年以上が33例と最も多く, 次いで1か月以上3か月未満が13例であった.

処置は顎下腺では導管内唾石の49例について全例唾石摘出のみを行い, 移行部唾石13例14側については顎下腺全摘が5例6側, 口内法による摘出が8例であった. 腺体内唾石29例については顎下腺全摘が21例, 口内法による摘出が8例であった. また導管および腺体に存在した1例は顎下腺の摘出を行った.
耳下腺唾石4例については3例に唾石摘出を行い, 1例は自然排泄であった.
舌下腺唾石は自然排泄の1例のみ, 小唾液腺由来のものについては腫瘤ごと摘出を行った.

小唾液腺のものを除いた唾石の大きさは部位別に一番大きい物について検討したが5mm以上10mm未満が50個, 次いで5mm未満が19個, 10mm以上15mm未満が17個, 15mm以上は11個で, 最大径は48mmであった. 本統計では性差は認められず20-60歳代に多く認められた. 症状は腫脹のみが最も多く, 病悩期間は1年以上が多かった. これは症状が比較的軽度なため期間が長くなったものと思われた. 部位は顎下腺導管内が49例と最も多くこれまでの報告と一致していた. 


顎下腺が圧倒的に多いこと、顎下腺管内と腺体内では扱いが異なること。管(5〜6cmあるのだそうだ)ならまだ扱いが楽そうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿