2013年3月2日土曜日

医師国家試験 E-41:考えさせられる問題

今年の国家試験の問題を見ていたが、解答をするのに心理的抵抗を覚えるなあ。
なんの抵抗もなく解答できる世代が「すくすく」と育っているんだろうな。

この問題を見たときの小生の反応「こんな問題出すなよ」
「正解は It depends.」ではいけないのだろうか?

自宅近くの診療所とあなたとの関係は?
診療主体(主治医かな?)は誰なの?
あなたと患者殿の関係は? 付き合いは長いのかい? 今回が初診なのかい?

あ〜ぁ。


E-41

74 歳の男性。背部痛と呼吸困難とを主訴に来院した。膵体部癌切除術後に有痛性の多発性肺転移をきたしたが積極的な治療は望まず、 1か月前から自宅近くの診療所で経口モルヒネを処方され内服していた。5 日前に体動時の背部痛を認め、それを契機に徐々に息苦しさを感じるようになったため紹介されて受診した。

意識は清明。身長164 cm、体重48 kg。体温36.7℃。脈拍76/分、整。血圧120/70mmHg。呼吸数20/分。SpO2 97 % room air 。血液所見:赤血球302 万、Hb 7.8 g/dl、Ht29 %、白血球2,600、血小板8.0万。血液生化学所見:総蛋白5.8 g/dl、アルブミン2.7 g/dl、尿素窒素24 mg/dl、クレアチニン1.4 mg/dl、総ビリルビン2.1 mg/dl、AST 47 IU/l、ALT 68 IU/l、ALP 378 IU/l 基準115〜359 、γ-GTP 67 IU/l 基準〜50 。食事の経口摂取は可能で、食欲も保たれている。

現時点の対応として適切なのはどれか。

a 胸腔穿刺を行う。
b 経口モルヒネを増量する。
c 在宅酸素療法を導入する。
d 医療用麻薬の貼付剤を追加する。
e 本人の意思に反して抗悪性腫瘍薬を投与する。

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