2014年3月29日土曜日

研究者のブログ:Allelic exclusionや坂野 仁先生のこと

研究者のブログ

世の中には現役の研究者でありブログを書いておられる方がいる。中にはとても波長が合う方(こちらの一方的な片思いであるから、ブログ主が迷惑に思われる方も多いでしょうから、固有名は触れません)のが何人かいらっしゃって、小生ときどきお邪魔するのが最近の愉しみである。ここしばらくの小保方さん騒動で初めて気が付いたブログがいくつもあって面白い。

小生小保方さんの論文を最初に読み、そしてブログに感想を書いたときに気が付かなかったことがある。TCRの再構成におけるAllelic exclusionのことである。「TCR再構成では二本のアリルのうち一本が再構成に成功すれば、残りの一本の再構成は起こらない」というように教科書では説明される。再構成が起こらない方のアリルからはTCRは発現も翻訳も起こらない。というものである。

小生が誤解していた。ああそうだなと思った。訂正すべきかしら・・・・。

といろいろ考えていた時期に、

これまたいろんな方々のブログを読ませて頂いて、実に勉強になった。Allelic exclusionも奥が深いということだ。

  1. 教科書に書いてあることをひたすら書き連ねる方もおられる。 
  2. 教科書に書かれていることで最初は説明されていたが、そのうち免疫ゲノム遺伝学の専門家から説明を受けられ、教科書以外の例外的メカニズムについてご自分が学んだことを教えてくださる方もいた。

そしてそのうちゲノム再構成についてならもとはといえば利根川進先生だったよなと思い、ほどなく「坂野 仁」先生のことを思い出した。

坂野先生が免疫グロブリンの遺伝子再構成やTCR再構成の論文で盛んだったのは1980年頃だったようだ。小生が生まれて初めてnatureの論文というものをコピーしたのは、ちょうどその頃のことであり、その論文が抗体遺伝子かTCRの再構成のお話しだったことが強く記憶に残っている。あとから知ったのだが坂野 仁先生はそのゲノム改変研究の推進役であった。

実はその後の坂野先生のことはよく知らずにいたのだが、今回坂野先生のことを思い出していろいろ調べるとこれが面白いの。

坂野先生その後嗅覚レセプターのゲノム学に進まれたのね。面白いなあ。ゲノムの改変に興味がヒト一番強い小生としては、嗅覚レセプター研究、これはいわば当たり前の方向性に見えるが、実はこれも後付の論理でなのである。 あとから振り返れば整合性があるが、当時この方向に進まれるたというのが凄いと思う。利根川さんが神経科学に進んだのは有名であるが、坂野先生のことまでは不詳不案内でございました。





0 件のコメント:

コメントを投稿