2017年11月30日木曜日

27歳女子の上腹部有痛性腫瘤

一昨日やってきた27歳女子は10日前から右上腹部痛を訴え他院受診をしたという。胃薬を処方されそれはそれで効果があったのだが、5日くらい前からその右上腹部にしこりを触れ、更には痛みが増強したとのことで小生の外来を受診した。

皮膚変化を認めない。右季肋部の最下肋骨より3cm程度下方に20mm大の比較的平滑な前方には境界明瞭、側方にはやや不明瞭な弾性硬の結節を触れる。確かに有痛性である。

「卓球をしていて、身体を無理にひねって痛くなった」との説明をしてくれた。

2つのことが頭に浮かんだ。
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1)ひとつは皮下有痛性腫瘤についてである。ANGELでありANAGALである。

2015年1月30日金曜日


痛みのある皮下腫瘍:「ANGEL」で記憶しよう!  

である。血管脂肪腫や血管平滑筋腫のことである。

 

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 2)いまひとつはNHKの番組ドクターGで紹介された「腹直筋血腫」である。 

2011年10月2日日曜日

NHKのドクターGで感心したこと

 である。この番組のことは6年たつ今も鮮明に記憶している。

 

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早速エコーをしたが、被包化されかかっている血腫そのものと判断した。それほど大きなものではないが、これは「腹直筋血腫」で間違いないと思われた。

問題は皮下血腫の広がりである。今後(下の写真のように)皮下を流注する赤青黒の見苦しい血腫が現れる可能性が高いが、これを予防することはかなり困難。コスメティックにはかなり問題だ。ヘモジデリン沈着が残らないことを祈りたい。

で治療はなし。ひと月後に来院して必ずエコーで見立てが正しかったか確認しようと伝えた。途中で大きくなるようならまたおいでなさいとも伝えた。

とはいえ腫瘤が痛みとともに消えたら、きっともう来院しないだろうな。おそらく。
















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