2010年11月1日月曜日

大腿骨骨折を整理する

大腿骨骨折には2種類あると考えよう。折れる場所である。旧来の分類とされる内側・外側という分類があり、これが頚部と転子部(転子下)に対応するようであるが、現状使われる用語としては頚部と転子部(転子下)骨折が主流。

頚部とそれ以外の分け方というのは、治療法(手術法)の違いと関連することになる。

  1. 頚部骨折の大多数の患者は骨頭置換術を受けることになるとみて良いであろう。余程転移のない安定した状態で病院に来た場合のみスクリューピンを打ち込まれることになる。(キャンセラススクリュー、ハンソンピン)逆に骨頭置換より大きな手術としてTHA total hip arthroplasty (人工股関節置換術)
  2. 転子部あるいは転子下の場合(骨頭が生き残る可能性が大きい)CHS (compression hip screw) と呼ばれるスクリューガンマーネイルが使われる。




図の引用は八王子整形
http://www.hachiouji-seikei.com/search/detail.php?order=eny1&recid=237






































そこで大胆にして時代に逆行するような提案あるいは疑問であるが・・・・・


本当に手術しなくては治らないのだろうか?大腿骨頸部骨折

昔はよく牽引していたものだよね。

「私はなるだけ人工物をいれる治療をしないようにしたい」と宣言し・・・・・・・

時間がかかることを患者に覚悟させ、骨壊死・偽関節化を怖れながらも、更に筋の萎縮と運動能力の低下を危惧しながらも、保存的に治療することを基本治療方針とする整形外科医はいないのだろうか?  

循環器内科のペースメーカー。外科医の消化管自動吻合器等々。整形外科医の人工関節等々。いずれも異常に高価なのだ。悪くはないんだが、すべて米国が儲かるようになっている。これでは在院日数をいくら短縮しても追いつかない。

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