2013年5月30日木曜日

NEJMのイメージから:脳の多発性嚢胞

どうやらsnap diagnosisのようである。当然小生は知らない(あるいは忘れている)。最近日本で話題になった症例では「輸入キムチ」からの感染が数例あるようだ。症状は痙攣である。でCT(あるいはMRI)を撮るとこのような画像である。


Images in Clinical Medicine

Multiple Palpable Cysts

Nguyen De, M.D., Ph.D., and Thanh Hoa Le, D.V.M., Ph.D.
N Engl J Med 2013; 368:2125May 30, 2013DOI: 10.1056/NEJMicm1205125



原因は寄生虫感染症: 有鉤条虫によるものだそうだ。NEJMの症例はベトナム・ハノイからのものだが、薬剤投与で改善したという。有鉤条虫はサナダムシの一種である。数メートルあるという、イメージを喚起したくない生き物である。なおこの症例の表題「palpable」であるが、実はもう一枚写真があり、体表面に無数の皮下腫瘤(実は嚢胞)を認める写真があるのである。輸入キムチというのを、日本で現状どのように対応していいのか判断に悩むが、フランスは輸入禁止(ただし理由はカプサイシンが余りに多いということのようだ)しているとの報道も見た。

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