去年10例目のモンドール婦人が本日、再来へやってきた。本日の用件は胃カメラをしてくれとのことでモンドールとは全く異なる事由であった。
「ところで、お乳はどうなりましたか?」
「もう言われた通りで、一月もしないうちにすっかり良くなりました。」
「痛みのあった例のスジも、いまでは全く触れなくなりました」とのことであった。
良性で基本的に自然に治癒する病気の半年一年後の経過というのは、実はなかなかフォローできない。
理由は二つあって
(1)良くなったから病院に行く必要がない。わざわざ治ったと報告に行くまでもないし。
(2)良くならないので、別の病院に行って、そこで違う病名であることがわかり治療される。そうすると当院には現れない。
診察した医者も気になるものの、そのうち忘れてしまう。
だからモンドールなんて、予後を追いかけるのがなかなか大変な病気なのだ。
この3〜4年で10例見たモンドールのうち3例が一年後に外来を再来しているが、3週間から4週間であれほど気になった「しこり」「スジの突っ張り」「痛み」は自然に軽快している。やはり教科書通りの病気なのだ、モンドール病。
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2011年9月16日金曜日
10例目のモンドール病がやってきた。
今年はモンドールが少ないなあと思っていたら、昨日今年の2例目、通算10例目のモンドールがやってきた。
こ の人は典型的な迷いヒトである。胸が痛いからと大きな総合病院で、まず外科、整形外科、循環器内科を受診され、原因がはっきりせず、痛みが取れないので次 いで別の病院である我が外来を訪れてきている。顔が鬱気分の顔である。こんな患者は先入観を持たれてしまうのだ、外来医に。心気症的な扱いを受けるのだ な。
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