肺癌関連遺伝子が3報同時に報告された。その名もニコチン性アセチルコリン受容体サブユニット!
1)肺がんの感受性遺伝子座は第15染色体q25上のニコチン性アセチルコリン受容体サブユニットをコードする遺伝子に位置する A susceptibility locus for lung cancer maps to nicotinic acetylcholine receptor subunit genes on 15q25
2)ニコチン依存症、肺がん、末梢動脈疾患に関連する変異
A variant associated with nicotine dependence, lung cancer and peripheral arterial disease
3)Genome-wide association scan of tag SNPs identifies a susceptibility locus for lung cancer at 15q25.1
少し詳細に見てみよう。
1)はフランス主導のヨーロッパ連合被験者とコントロールそれぞれ2000名程度。15q25との相関は(P :9 10-10)二次スクリーニングは2500+4700、これで(P :5 10-20 overall)タバコの嗜好に関係ないという。
2)はアイスランド主導のヨーロッパ連合被験者11000名程度。タバコの本数との相関からスタートしているのがユニーク。1)と同様の結果を得ている。本数との関連、肺癌との二次関連を示唆している。すなわち嗜好傾向を決める多型との位置づけだ。
3)はアメリカの研究。喫煙者1150人で同様の結果を得ている。(P :9 10-17)
タバコをのみたくなる嗜好遺伝子として捉えるか、あるいは肺癌の直接責任遺伝子として捉えるか?
かなりムツカシイが、しかし同時に3報だからかなり確度は高い。あえてそれでも言っておきたいこと。
多型頻度はしれているのだ。多くてもコントロールの10%偏倚であるにすぎない。
なんと書いて良いのか!!
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