いや、正確には「何かがお尻に食いついている」という30代の女性がやって来た。
「いつ食いつかれたんですか」
「よくわからないけど、この2日ほど違和感があります」
「痛いでしょう?』
「いや、まったく」
はて・・・・・
そこで診察すると「一見イボのような7mm程度の塊」が臀部皮膚にみえる。
(さすがにマダニの写真を載せる気がしない。気持ち悪すぎるが一度診たら忘れられない。なんでこんなに大きいの!。一番下に載せておくが、見たくない人は見ないこと)
「知人に『だに』だったら、自分で取ってはいけない。医者に行かないと」と言われてやって来たとのこと。
- いま「ダニ」でネットすると
- 重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome,SFTS)
- が検索される。だから「こわくて」病院にやってくるという次第である。
さて患者に戻ろう。
困ったな。よく見ると生き物である。ダニってこんなに大きかったかしら。それに二日経つという。
痛くないという。痒くもない。発赤、腫脹もない。一体なんなんだ。
一番困るのは「何もせずにお医者さんに処置してもらいなさい」といわれたお医者も「処置法が分からない」ということである」
まず小さな鑷子(ピンセット)で掴んで外そうとしたら、口吻がしっかり皮膚に咬み込んでいて、なかなか外しがたい。しかも初めて気がついたのだが、こいつ生きている!
時局柄患者も「SFTS」を意識しているのは間違いないし、このまま無理して取ると、一部皮下に残る可能性を示唆。大げさではあるが(尻で非露出部だということもあり)、「局麻下に最小の範囲で皮膚ごと切り取りましょう」と懇切丁寧に説明したところ快諾。
局麻はおそらく0.3mlくらい、メスで薄くさらったら取れました。大げさなことをしたなあ・・・・と複雑な思いであったが、この時点で小生が出来ることといったら、こんなものである。時局柄なのである。
「私には出来ません」とか、「皮膚科に行きなさい」というほどのものではないしね。
ネットでマダニの対処法というのを探してみた。以下・・・・・・
<マダニの対処法>
・アルコール綿で包む。
・血を吸い終わるまで待つ(感染する可能性あり)
・皮膚科で取ってもらう。
・ワセリンで窒息させる。
上記の方法でマダニは自ら外れた、という報告があるらしいです・・。
ちなみに体に咬着しているマダニは、お風呂のお湯くらいでは離れません。
窒息もしないようです。
<ワセリン法>
ワセリンや、ハンドクリームなどを使います。
マダニの体ごと刺咬部をワセリンで覆い被せます。
約30分ほど放置すると、マダニが窒息します。
その後、ティッシュペーパーなどで拭きとりましょう。
絶対に!無理やり引き離そうとしてはいけませんよ。
慎重に引き剥がし作業は行ってください。
マダニに刺されたら、個人的には病院での受診をおすすめします。
マダニの簡単な取り方
無理矢理に皮膚から剥がすのは、口器が残ってしまうことがあるので避けた方がよいです。
さあ、ここで取り出しますのは、どこのお宅でも台所にある「酢」でございます。
「酢」をたっぷりと浸ませたティッシュでマダニ周辺をしっかりくるみます。
マダニの口器あたりにも酢が滲みていくように。
すると不思議、1分ほどであっけなくマダニは自分からぽろりと離れてくれるのです。
犬は痛くも痒くもなく、薬剤とちがって、副作用もありません。
吸血前のマダニも簡単に取れますよ。ぜひお試しください。
酢はやってみてもいいが、ワセリンで窒息というのなら、キシロカインゼリーが更に良いような気がするなあ。
外耳道の虫にキシロカインスプレーをかけるようなものだしな。
こんど来たらやってみよう。
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