HPV types: 6, 11, 16, and 18に対する予防ワクチンとして Gardasil(Merck)が知られる。4つのタイプをターゲットとするので四価ワクチンquadrivalent vaccineと呼ばれる。数年前に市場に出てマスコミを賑やかにした。
昨年いくつかのトライアルの結果がNEJM他に発表された。観察機関が3年程度であり、endpointは感染率である。発癌予防に効果があったかあどうかを問うのは時期が速すぎる。しかし有効かどうかの可能性については、その評価をいち早く知りたいではないか!!
原著をあたる手もある。効果について麗々しく書いてある。でも本当か?そこでNCIのFactSheetを当たってみた。これは一般の患者さん向けの解説であり、当然の表現は控えめである(控えめのはずである)
Human Papillomavirus (HPV) Vaccines: Questions and Answers
ここには3つのランドマイズド・トライアルが引用されている。
- Garland SM, Hernandez-Avila M, Wheeler CM, et al. Quadrivalent vaccine against human papillomavirus to prevent anogenital diseases. New England Journal of Medicine 2007; 356(19):1928–1943.
- The Future II Study Group. Quadrivalent vaccine against human papillomavirus to prevent high-grade cervical lesions. New England Journal of Medicine 2007; 356(19):1915–1927.
- Hildesheim A, Herrero R, Wacholder S, et al. Effect of human papillomavirus 16/18 L1 viruslike particle vaccine among young women with preexisting infection: A randomized trial. Journal of the American Medical Association 2007; 298(7):743–753.
このワクチンの本来の目的である、癌の発生率が低下すること、さらには子宮頸癌の死亡率の低下に有効であるとの報告が(たとえ30年かかってもいいから)聞いてみたいものだ。
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