- Loci at chromosomes 13, 19 and 20 influence age at natural menopause - pp645 - 647
- Meta-analysis of genome-wide association data identifies two loci influencing age at menarche - pp648 - 650
- Genome-wide association studies identify loci associated with age at menarche and age at natural menopause - pp724 - 728
- Genetic variation in LIN28B is associated with the timing of puberty - pp729 - 733
- Genome-wide association study identifies sequence variants on 6q21 associated with age at menarche - pp734 - 738
2009年5月28日木曜日
09年6月号のNature Genetics: 閉経と遺伝子 5報!
Five genome-wide association studies of the timing of menarche and menopause have now taken us beyond the range of candidate gene and linkage studies. The list of new genetic associations identified for these two traits should shed light on the mechanisms of ovarian aging, as well as breast cancer and other diseases associated with reproductive lifespan.
2009年5月27日水曜日
クロード・レヴィ=ストロース
クロード・レヴィ=ストロース
はまだお元気であるはずであるが、1908年11月28日生まれなのでもう100才にカウントダウン。『親族の基本構造』『悲しき熱帯』は早めによんでおかなくてはいけない。現存する思想家の中では超弩級の存在であろうよ。というか現存していること自体が、一緒の時間を共有しているということ自体が信じられない思いですな。というようなことを、昨日ソシュール解説本を読みながら思ったよ。ソシュールの「一般言語学講義」なら我が町の中心街の本屋にいつもある。あることは知っているが、結構高い本だよ。ジュネーブでのソシュールの受講生が講義を筆記したテキストで読みにくいとの評判もあるが、一度は読んでみたい本ですね。廉価版PGE1:メディプロスト覚書
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2009年5月23日土曜日
肋骨骨折もいろいろあって・・・
大人の肋骨骨折は、3週間経ってもX線上の骨癒合がみられないのが普通。
仮骨(骨折をつなぐ骨)がX線上現れるのは、個人差や部位による違いがあり ますが、肋骨の場合は1ヵ月半くらいです。
けがのあと3週間経過していますので、おそらく痛みは、かなり少なくなったのではないでしょうか。
通常の肋骨骨折であれば、これからどんどん良くなっていくはずです。あと1ヵ月前後で治療は終了します。
1.5mのところから落下した鳶職人が左の背部を強打して来院。背中を見ると強烈な皮下血腫と圧痛がある。第3番目から8番目まで連続6本の肋骨骨折だ。最初はよかったんだが、午後から呼吸動揺が現れ、胸写で左の血胸が出現している。これはまずい。というわけで、総合病院に転院していただいた。3本以上はこの病院で診るのは、やはりまずいかもしれんね。
仮骨(骨折をつなぐ骨)がX線上現れるのは、個人差や部位による違いがあり ますが、肋骨の場合は1ヵ月半くらいです。
けがのあと3週間経過していますので、おそらく痛みは、かなり少なくなったのではないでしょうか。
通常の肋骨骨折であれば、これからどんどん良くなっていくはずです。あと1ヵ月前後で治療は終了します。
1.5mのところから落下した鳶職人が左の背部を強打して来院。背中を見ると強烈な皮下血腫と圧痛がある。第3番目から8番目まで連続6本の肋骨骨折だ。最初はよかったんだが、午後から呼吸動揺が現れ、胸写で左の血胸が出現している。これはまずい。というわけで、総合病院に転院していただいた。3本以上はこの病院で診るのは、やはりまずいかもしれんね。
OLFM4は新規腸管ステムのマーカーになりうるや?
2009 May 15 ; ( ) : Gastroenterology van der Flier LG Haegebarth A Stange DE van de Wetering M Clevers H
The epithelium of the small intestine and colon is the most rapidly self-renewing tissue of mammals. Proliferative cells are confined to crypts, while differentiated cell types predominantly occupy the villi in the small intestine and the surface epithelium in the colon. We recently demonstrated the existence of a long-lived pool of cycling stem cells defined by Lgr5expression. These cells are intermingled with post-mitotic Paneth cells at crypt bottoms in the small intestine. In the colon, they reside at crypt bottoms and are intermingled with goblet cells. While knock-in alleles of Lgr5 have been instrumental in defining these cells, Lgr5 mRNA or protein levels are too low to serve as faithful markers. Olfactomedin-4 (Olfm4)has emerged from a gene signature for these Lgr5 stem cells as a robust marker for murine small intestinal stem cells. Here we show that OLFM4is highly expressed in crypt base columnar cells in human small intestine and colon. Moreover, OLFM4is expressed in cells within adenocarcinomas of the colon. We propose that OLFM4 can serve as a useful marker for Lgr5-type stem cells in human small intestine and colon.
OLFM4は新規腸管ステムのマーカーになりうるや?
Clevers Hの新作である。まだ最終草稿の段階でon line化されている。Lgr5があまりに使いにくいマーカーなので、とうことで同様の動きをするより発現量の高い遺伝子として候補に挙げられた。正直このレベルでよくGastroenterorlogyが採用したと思うくらいデータが足りない。
ただしこの論文、一つ前のcellの論文に準拠しているようだ。
2009 Mar 6 ; 136 ( 5 ) : 903-12 Cell
van der Flier LG van Gijn ME Hatzis P Kujala P Haegebarth A Stange DE Begthel H van den Born M Guryev V Oving I van Es JH Barker N Peters PJ van de Wetering M Clevers H
Transcription factor achaete scute-like 2 controls intestinal stem cell fate.
Hubrecht Institute-KNAW & University Medical Center Utrecht, Uppsalaan, The Netherlands.
The small intestinal epithelium is the most rapidly self-renewing tissue of mammals. Proliferative cells are confined to crypts, while differentiated cell types predominantly occupy the villi. We recently demonstrated the existence of a long-lived pool of cycling stem cells defined by Lgr5 expression and intermingled with post-mitotic Paneth cells at crypt bottoms. We have now determined a gene signature for these Lgr5 stem cells. One of the genes within this stem cell signature is the Wnt target Achaete scute-like 2 (Ascl2). Transgenic expression of the Ascl2 transcription factor throughout the intestinal epithelium induces crypt hyperplasia and ectopic crypts on villi. Induced deletion of the Ascl2 gene in adult small intestine leads to disappearance of the Lgr5 stem cells within days. The combined results from these gain- and loss-of-function experiments imply that Ascl2 controls intestinal stem cell fate.
こちらの論文をよむと納得いくのかもしれないと思う。納得できたとして、OLFM42 の抗体がavailableだといいが。
OLFM42 is a Robust Marker for Stem Cells in Human Intestine and Marks a Subset of Colorectal Cancer Cells.
Hubrecht Institute-KNAW & University Medical Center Utrecht, Uppsalaan 8, 3584 CT Utrecht, The Netherlands.The epithelium of the small intestine and colon is the most rapidly self-renewing tissue of mammals. Proliferative cells are confined to crypts, while differentiated cell types predominantly occupy the villi in the small intestine and the surface epithelium in the colon. We recently demonstrated the existence of a long-lived pool of cycling stem cells defined by Lgr5expression. These cells are intermingled with post-mitotic Paneth cells at crypt bottoms in the small intestine. In the colon, they reside at crypt bottoms and are intermingled with goblet cells. While knock-in alleles of Lgr5 have been instrumental in defining these cells, Lgr5 mRNA or protein levels are too low to serve as faithful markers. Olfactomedin-4 (Olfm4)has emerged from a gene signature for these Lgr5 stem cells as a robust marker for murine small intestinal stem cells. Here we show that OLFM4is highly expressed in crypt base columnar cells in human small intestine and colon. Moreover, OLFM4is expressed in cells within adenocarcinomas of the colon. We propose that OLFM4 can serve as a useful marker for Lgr5-type stem cells in human small intestine and colon.
OLFM4は新規腸管ステムのマーカーになりうるや?
Clevers Hの新作である。まだ最終草稿の段階でon line化されている。Lgr5があまりに使いにくいマーカーなので、とうことで同様の動きをするより発現量の高い遺伝子として候補に挙げられた。正直このレベルでよくGastroenterorlogyが採用したと思うくらいデータが足りない。
ただしこの論文、一つ前のcellの論文に準拠しているようだ。
2009 Mar 6 ; 136 ( 5 ) : 903-12 Cell
van der Flier LG van Gijn ME Hatzis P Kujala P Haegebarth A Stange DE Begthel H van den Born M Guryev V Oving I van Es JH Barker N Peters PJ van de Wetering M Clevers H
Transcription factor achaete scute-like 2 controls intestinal stem cell fate.
Hubrecht Institute-KNAW & University Medical Center Utrecht, Uppsalaan, The Netherlands.
The small intestinal epithelium is the most rapidly self-renewing tissue of mammals. Proliferative cells are confined to crypts, while differentiated cell types predominantly occupy the villi. We recently demonstrated the existence of a long-lived pool of cycling stem cells defined by Lgr5 expression and intermingled with post-mitotic Paneth cells at crypt bottoms. We have now determined a gene signature for these Lgr5 stem cells. One of the genes within this stem cell signature is the Wnt target Achaete scute-like 2 (Ascl2). Transgenic expression of the Ascl2 transcription factor throughout the intestinal epithelium induces crypt hyperplasia and ectopic crypts on villi. Induced deletion of the Ascl2 gene in adult small intestine leads to disappearance of the Lgr5 stem cells within days. The combined results from these gain- and loss-of-function experiments imply that Ascl2 controls intestinal stem cell fate.
こちらの論文をよむと納得いくのかもしれないと思う。納得できたとして、OLFM42 の抗体がavailableだといいが。
2009年5月20日水曜日
門脈内気種症
先ずは上記のCT像である。深夜の救急に「イレウス」の触れ込みで搬送されてきた老女。意識はすでに怪しい。ショック状態である。この方、お昼頃までは単にお腹を痛がっていただけだったらしい。既往に腹部手術歴と数回の腸閉塞があるが、そのたびに非観血的に治癒していたとのこと。看護婦「とにかく入院ですね・・」私「ちょっと、待て。これかなりやばいよ」といって取った緊急CTである。とにかくのけぞってしまった。直ぐにわかったのは「手が出ない」ということであり、祈るような気持ちで大学病院に連絡した。「肝の門脈内気種ですか・・・」と一瞬の逡巡があったのは間違いないが、とにかく受け入れてくれた。家族へのムンテラはこれはもう厳しいものであった。看護婦に一緒について行ってもらったが、帰ってきた話では手術は家族が諦めたとのことであった。私が当事者家族であっても、手術は望まないケースであろう。翌日の昼ころ亡くなったとの報告が届いた。このようなラッシュな経過は一般のイレウスでは珍しいことだ。あとで放射線科のドクターに聞くと腸管壁内気種もあり、重症イレウスのターミナルステージであるとのことである。問題はここまでどうして速かったのかということである。ボクはおそらくこのイレウスは「上腸間膜動脈閉塞症あるいは血栓症」によるいわゆる abdominal anginaもっといえば「おなかの心筋梗塞」によるものではないかと考えている。
それにしてもこの写真、モニター画面を見ていたのだが、現れた瞬間からボクの身体は凍り付いた。忘れられない写真である。30年くらい前学生のころの小児外科の講義で「NEC」という病態・・・壊死性腸炎だったけ?を聞いたのを思い出した。いくつかの病態とともに「NEC」を速やかに診断し、助けられるかどうかがその施設の小児外科のレベルを示すという言葉が思いだされた。
2009年5月11日月曜日
あぶない急性喉頭蓋炎
あぶないあぶない急性喉頭蓋炎がすり抜けていくところだった。
僕はこの年齢になっても好奇心旺盛であり、なおかつ極めて不謹慎なので、診てみたい病気はまだまだいっぱいあると大きな声でいっている。もちろん人様が診察したあとの病人を診たいわけではない。初診で診たいのだ。そんな病気のひとつが「急性喉頭蓋炎」であった。この病態去年まで知りませんでした。この半年相当勉強したつもりだが、僕が学生の頃、研修医のころには余り注目されていたとは思えない病気・病態であります。
それが今朝来たのよね。「激しい咽頭痛」と「よだれ」の25才女性。よだれですがな。これはいかんです。熱も40度くらいあるし、こわい。外来看護婦はのほほんとしておる。これもこわい。「すぐに入院のできる耳鼻科を捜せ!」と一喝。最初の市民病院は「よだれ」といったとたん「だめです。耳鼻科は僕一人ですので、最悪の場合窒息を治療できません」とのこと。しゃあないなあ。しかしこの病態の切迫度はこの耳鼻科の対応でよくわかる。次にS総合病院に「25才の急性喉頭蓋炎でよだれ・・」といったら「直ちに紹介してください。即入院で受けますから・・」と言われて助かった。本当に助かった。外来中に窒息されたらこまる。教科書的には喉を覗くことままならぬ・・と記述あり。覗いた瞬間「窒息」が始まることがあるのだそうだ。くわばら、くわばら。
僕はこの年齢になっても好奇心旺盛であり、なおかつ極めて不謹慎なので、診てみたい病気はまだまだいっぱいあると大きな声でいっている。もちろん人様が診察したあとの病人を診たいわけではない。初診で診たいのだ。そんな病気のひとつが「急性喉頭蓋炎」であった。この病態去年まで知りませんでした。この半年相当勉強したつもりだが、僕が学生の頃、研修医のころには余り注目されていたとは思えない病気・病態であります。
それが今朝来たのよね。「激しい咽頭痛」と「よだれ」の25才女性。よだれですがな。これはいかんです。熱も40度くらいあるし、こわい。外来看護婦はのほほんとしておる。これもこわい。「すぐに入院のできる耳鼻科を捜せ!」と一喝。最初の市民病院は「よだれ」といったとたん「だめです。耳鼻科は僕一人ですので、最悪の場合窒息を治療できません」とのこと。しゃあないなあ。しかしこの病態の切迫度はこの耳鼻科の対応でよくわかる。次にS総合病院に「25才の急性喉頭蓋炎でよだれ・・」といったら「直ちに紹介してください。即入院で受けますから・・」と言われて助かった。本当に助かった。外来中に窒息されたらこまる。教科書的には喉を覗くことままならぬ・・と記述あり。覗いた瞬間「窒息」が始まることがあるのだそうだ。くわばら、くわばら。
2009年5月8日金曜日
益々快調Massagué氏、最近止まるところを知らん。
Genes that mediate breast cancer metastasis to the brain
Paula D. Bos1, Xiang H.-F. Zhang1, Cristina Nadal1,7, Weiping Shu1, Roger R. Gomis1,7, Don X. Nguyen1, Andy J. Minn2, Marc J. van de Vijver3, William L. Gerald4, John A. Foekens5 & Joan Massagué1,6
ますます快調Massagué氏、最近止まるところを知らん。Nature onlineの5月6日号である。遺伝子はといえばCOX2 、EGFR ligand HBEGF, 2,6-sialyltransferase ST6GALNAC5の三種であるが、最後のシアリルトランスフェラーゼはこの2週間の間にどこかで見たなあ、NatureGenetだったかな・・・?
GALNACが亡霊のごとくよみがえる。箱守先生やTen Feizi叔母さんらの感慨やいかに?いやいや正宗先生はどう思われるだろう、今現役なら?さらに神奈木玲児の感想は?「だから昔からいってるだろ・・・!!」ってなとこか。
2009年5月5日火曜日
Glioblastomaの遺伝子ゲノム変異
去年のNatureに出ていた論文で、エポックなものを一つ再評価したい。10月のものである。同時に出た「肺腺癌」の論文と同じ掲載で印象に残っていないのだが、今読むとこれは素晴らしい論文である。対象がグリオブラストーマであるから余り印象に残らなかったのである。最近のNature レビュー「The Cancer Genome」を丁寧に読んでいたら紹介されていた。これははずせない。例のVogelstein/Wood流のパスウェイ変異の延長線上の研究で、個々の遺伝子変異のみならず、増幅・欠失も併せて解析しているため頻度が上がるのだ。
- RTK/RAS/PI3Kシグナルであれば88%に変異が認められる。
- p53シグナルで87%
- RBシグナルで 78%
やはりシグナル変異は本物のようである。ただし他の論文をみると肺腺癌、膵臓癌などではここまで収斂されていないようで、多様性が著しい。
2009年5月3日日曜日
ヘルムート・ニュートン
昨日寝入りぱっな妄想をたくましくしていたら、白黒写真の素晴らしさが連想され、いつのまにかヘルムート・ニュートンのことが思い出された。ヘルムート・ニュートンの写真は硬質であり、いかにもゲルマン魂そのものであり、いささかの叙情性もなく、一見怜悧であるが、しかし限りない人間の力と不可思議性を強く意識させられるで、第一級の芸術である。ドイツ芸術は孤高の高みを築いたが、その代表の一つではないかと僕は思うのだ。ヘルムート・ニュートンの写真はいつ見ても素晴らしい。その中でも有名な写真があった。見たくなったがネットではなかなか見つからない。ひょっとしてと思って僕のPC内を検索したら5年前にダウンロードした写真があったので再掲してみたい。
写真集が欲しくなったのでアマゾンの古本でも漁ってみようか・・・・
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