2011年11月29日火曜日
タルコフスキー再び:陸前高田の一本松 & サクリファイス
スケールはかなり違うが、この一本松はタルコフスキーの映画「サクリファイス」のシーンを痛いほど思い出させる。
このようなものを偶然の一致(類似)と片付けるかどうか・・・
・・・・・タルコフスキーが核による最終的、超越的な破壊の脅威、我々の世界がその破壊のスレスレに存在しているに過ぎなかったことを意識させたのは、この遺作(サクリファイス)が最初ではない。
たとえば『ストーカー』は、終末的な核戦争か、大きな核の事故があった後の世界を描く寓話である。・・・・
上が陸前高田、下がサクリファイスである
2011年11月19日土曜日
摩訶不思議・了解不能の由紀さおり1969
たとえばここ
欧米のヒットチャートで一位になったりしているという。iTune storeでも売れているようだ。
ほとんどの曲は日本語らしい。由紀さおりにはスキャットという武器があるからなあ、わからないでもないとは思うが・・・。
で、iTune storeで試聴してみたのだ。
なんだこれ・・・・。これ絶対おかしいと思う。普通に考えて欧米で流行るとは思えない。
だって、このアルバムまんま60年代歌謡曲そのものなんだもの。少なくとも小生は買おうとは思わない。
彼女のスキャットは好きだったんだよ、これでも。でもなあ。
これが本当に流行っているとすれば、これはこれで実に面白い現象であるが、なぜ、なぜ、なぜ?
本当に理解不能の現象だよ。わからない。
2011年11月17日木曜日
多摩医療センターとNEJM:耳鼻科の渡辺さんやるなあ
Zoster of the Tympanic Membrane
Kenta Watanabe, M.D., Ph.D., and Maki Funaki, M.D.
N Engl J Med 2011; 365:e40November 17, 2011
多摩医療センターからは今年NEJMのイメージが二例目である。いずれも耳鼻科の渡辺健太医師による報告である。
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2011年6月25日土曜日
恐怖の喉頭浮腫:NEJMそのリアル画像:都立多摩総合医療センタから
N Engl J Med 2011; 364:e55June 23, 2011
Images in Clinical Medicine
Laryngopharyngeal Edema
Kenta Watanabe, M.D., Ph.D., and Muneo Nakaya, M.D., Ph.D.
Tokyo Metropolitan Tama Medical Center, Tokyo, Japan
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明らかに彼は狙っている。帯状疱疹は片側性であるが、鼓膜の帯状疱疹なんて狙っていればいつかは外来に現れそうである。あとは良い写真を残すことだ。
最近では、舌や口腔の帯状疱疹の写真が出た。あとは肛門管や
を狙っていれば貴方もいつかはNEJMであろう。
2011年11月12日土曜日
iPad用にモバイルWi-Fiルーターを買ったよ:
ここ2日、我が家はTime capsuleのAirMac接続とモバイルWi-Fiルーターによる接続が混乱している状態だが、分かったことが一つ。
モバイルWi-Fiルーターの実効速度は遅いということ。
いや正確に言おう。Time capsuleのAirMac接続(ここ3年くらいこの環境:我が家のTime capsuleは初代機なのだが・・)は極めて高速だということが初めて(比較することで)実感されたことだ。
ここしばらくiPadで古い漫画を読むことにはまっている。eBookJapanというところから取り寄せているのだが、なかなか便利であると同時に、これだけの画素コンテンツの割にはダウンロードにストレスがなかった。それはAirMac接続だからだった。
しかし、しかしだ。モバイルWi-Fiルーターから落とすと遅いのだ。遅いだけではない。途中で途切れることがしばしば。
ここ数年、こんな経験ない。一旦ダウンロードをはじめたコンテンツが途中で中断されるなんて、90年代ではあるまいし。
・・・・・・・・(続く)
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そんなこんなで2011年代のデジタルライフを楽しんでいるのだ。
2011年11月7日月曜日
今回は胃癌でARID1A変異というnature genetics
ARID(1A)はここのところ様々な癌腫で変異が報告され始めた遺伝子である。今回ファイザー製薬と香港の大学から胃癌について報告された。余り頻度が高くないようである。そのためMSI陽性症例では高頻度であるなどサブセット解析を行っている。
今回22例の胃癌をdeep sequenceしているのだが、22例中6例にARID1Aの変異が認められているとのことだ。30%弱ということになる。そしてこれは頻度でいくとp53に次いでPTENとならんで2番目に高い頻度ということである。
Nature Genetics
Exome sequencing identifies frequent mutation of ARID1A in molecular subtypes of gastric cancer
Kai Wang, Junsuo Kan, Siu Tsan Yuen, Stephanie T Shi, Kent Man Chu, Simon Law, Tsun Leung Chan, Zhengyan Kan, Annie S Y Chan, Wai Yin Tsui, Siu Po Lee, Siu Lun Ho, Anthony K W Chan, Grace H W Cheng, Peter C Roberts, Paul A Rejto, Neil W Gibson, David J Pocalyko, Mao Mao, Jiangchun Xu & Suet Yi Leung
Received 18 May 2011
Accepted 23 September 2011
Published online 30 October 2011
これまでの報告では
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2011年8月8日月曜日
肝細胞癌で変異を起こす遺伝子ARID2・・・アジアでは否定的?
AT rich interactive domain 1A (SWI-like)
Nature Genetics (2011)
Published online 07 August 2011
Inactivating mutations of the chromatin remodeling gene ARID2 in hepatocellular carcinoma
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2010年11月3日水曜日
卵巣の明細胞癌で高率に変異を起こす遺伝子ARID1A:NEJM続報
ARID1A Mutations in Endometriosis-Associated Ovarian Carcinomas
N Engl J Med 2010; 363:1532-1543October 14, 201
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2011年11月4日金曜日
リリカと体重増加・対称性浮腫
結論をいえば「リリカの副作用」ということになろう。
元来進行直腸癌術後一年の患者殿であり、先月はひどい左上肢帯状疱疹で入院していた。この二年で診た帯状疱疹のなかでも皮膚症状は最悪に近かった。ビランではなく3カ所皮膚潰瘍ができてしまったからな。痛みも強く、ペインクリニックを通してリリカの処方が始まったわけだが、これはよく効いてくれていた。外来で調子良くいっていた。
ところが振り返って勘定するとリリカ処方開始2週間くらいから、下腿浮腫が始まった。その後一週間で呼吸喘鳴(軽度)が始まったという。食欲は良好だったが、体重増加も顕著である。一般状態は悪くないのだが、見かけがかなり顕著に変化した。だって二週間で体重が8kg増加したというから。入院させて、循環器内科といろいろ検討した。心エコーは二回したがまず重症心不全はないだろうと。アルブミンや腎機能は悪くない。凝固能やD-dimerもまあまあ。TSH/F-T4もまずまず。癌の再発もなさそうだし、骨盤内占拠病変もない。
結局のんでいたロキソニンをまず中止したが、あまり顕著な変化がなかった。しばらくして「リリカの副作用」に気がついたのだ。まあ、これを止めるのはつらい選択だったが(PHNによく効く薬を再度探すのはなかなか大変)、やめると一週間で体重が減り、下腿のしわが戻ってきた(利尿薬は随分前から出していた・・・)
下腿の浮腫なんて、よく調べれば入院患者のほとんどに見られるくらいありふれているが、急にくるとなるとそれなりに理由があるということだな。それと薬剤の作用は一度は調べておかなければいけないのだ。ちなみにリリカによるこの「体重増加」という副作用は〜 1%と記載されているから必ず知っとかなければいけないというほどでもないのだが、しかしネット記事によると「体重増加」は一部ではよく知られているようでもある。いずれにしても反省させられましたな。
2011年11月3日木曜日
バルバラのシャンソンのこと
ハンプトン・ホーズの「ソノーラ」のこと
「NHKのフランス語講座のテーマ曲」が三保敬太郎さんの作曲で実はこの人が同時に11PMのテーマ曲作曲家であることも知った。
大学生の頃は音楽の趣味が最も広かったのだが、このバルバラを知ったのは偶然だと思う。だってシャンソン基本的に好きでないから小生(昔も今も)。ただこのバルバラだけは好きだった。有名な「黒いワシ」ではない。フランス語に縁がなかったせいか、アルバムタイトルを失念してしまっている(というか初めから覚えていないのかも)。
一枚強烈に引かれるアルバムがあった。2曲だけ内容をよく覚えている。一曲は牢獄につながれている恋人に向けて獄舎の高い壁の外から唄いかけるというもの。もう一曲は男に捨てられたあとに身ごもっていたことがわかり、そして生まれてきた娘を唄ったもの(だったかな?)。
日本にもバルバラの後援会とそのホームページらしきものが相当昔からあることは知っているのだが、敷居が高すぎてアプローチしていない。大抵のことには物怖じしないが、この手のハイブラウには抵抗がある。
これも数年以内に解決することを楽しみに待ちたい。
ハンプトンホーズは感動したしね。