(1)デュナーミク(Dynamik・ドイツ語)
音楽演奏における音量の強弱表現のこと。ダイナミクスdynamics(英語)。アゴーギクとともに、音楽表現・演奏表現において重要な役割を果たす。
楽譜の表記において音量は、ff(フォルティッシモ)、f(フォルテ)、p(ピアノ)、pp(ピアニッシモ)といった略号やcresc.(クレシェンド)、dim.(ディミヌエンド)などの用語を用いて明示的に指示されることが多い。
一方で、記号が譜面に記されなくても微妙な強弱ニュアンスを付けることを要求する曲もある。形式や旋律の様式などから、暗黙的あるいは慣習的に強弱表現を付けることが自明のこととされる場合も多く、このとき楽譜上の強弱記号は省略される(特にバロック~古典派において顕著である)。また、アーティキュレーションの指示としてスラーを用いた場合なども、スラー弧線のつなぐ音符を強→弱、弱→強、弱→強→弱などさまざまな音量変化を付けて演奏するのが通例とされている。このような明示的でないデュナーミクのことを単に「デュナーミク」と呼ぶこともあり、演奏家による個性の差が反映しやすい場面となる。
(2)アゴーギク(Agogik・ドイツ語)
アゴーギクとは、音楽演奏におけるテンポやリズムを意図的に変化させてしまう音楽上の表現方法です。
ディナーミクという「強弱法」との対比として、「速度法」や「緩急法」とも呼ばれています。
音楽に一定のテンポやリズムを早くしたり遅くしたりなど、微妙な変化をつけることによって、表現を豊かに演奏できるので、演奏者にとって重要な表現方法の一つとなっています。
一般的に、同じ速度記号が続く間にこの表現方法が利用されることが多くなっていますが、そのテンポを大幅に変えてしまうと別の音楽となってしまう恐れもあるので、変化はその速度記号の示す範囲を大幅に超えて演奏されることはあまりありません。
特にクラシック音楽の独唱曲でアゴーギクが重視されていていますが、器楽曲においては楽譜上に指示されていないアゴーギクはほとんど認められていません。
デュナーミクは演奏者が自由に演奏できる範囲が大きいのに対して、自由度は低いといえるでしょう。
(3)アーティキュレーション(articulation)
音楽の演奏において、各音の切り方、音や音のつながりなど、演奏上の様々な音楽的表情を表すための記号。
楽譜の表記において音量は、ff(フォルティッシモ)、f(フォルテ)、p(ピアノ)、pp(ピアニッシモ)といった略号やcresc.(クレシェンド)、dim.(ディミヌエンド)などの用語を用いて明示的に指示されることが多い。
一方で、記号が譜面に記されなくても微妙な強弱ニュアンスを付けることを要求する曲もある。形式や旋律の様式などから、暗黙的あるいは慣習的に強弱表現を付けることが自明のこととされる場合も多く、このとき楽譜上の強弱記号は省略される(特にバロック~古典派において顕著である)。また、アーティキュレーションの指示としてスラーを用いた場合なども、スラー弧線のつなぐ音符を強→弱、弱→強、弱→強→弱などさまざまな音量変化を付けて演奏するのが通例とされている。このような明示的でないデュナーミクのことを単に「デュナーミク」と呼ぶこともあり、演奏家による個性の差が反映しやすい場面となる。
(2)アゴーギク(Agogik・ドイツ語)
アゴーギクとは、音楽演奏におけるテンポやリズムを意図的に変化させてしまう音楽上の表現方法です。
ディナーミクという「強弱法」との対比として、「速度法」や「緩急法」とも呼ばれています。
音楽に一定のテンポやリズムを早くしたり遅くしたりなど、微妙な変化をつけることによって、表現を豊かに演奏できるので、演奏者にとって重要な表現方法の一つとなっています。
一般的に、同じ速度記号が続く間にこの表現方法が利用されることが多くなっていますが、そのテンポを大幅に変えてしまうと別の音楽となってしまう恐れもあるので、変化はその速度記号の示す範囲を大幅に超えて演奏されることはあまりありません。
特にクラシック音楽の独唱曲でアゴーギクが重視されていていますが、器楽曲においては楽譜上に指示されていないアゴーギクはほとんど認められていません。
デュナーミクは演奏者が自由に演奏できる範囲が大きいのに対して、自由度は低いといえるでしょう。
(3)アーティキュレーション(articulation)
音楽の演奏において、各音の切り方、音や音のつながりなど、演奏上の様々な音楽的表情を表すための記号。