緊急手術時の代表的な方法
- ワルファリン投与の中止。
- プロトロンビン活性が40%以下なら積極的に③④に移行する。
- ビタミンK2を10~20mgを緩徐に静注する。
- 4~6時間以内に手術を予定されている場合、新鮮血や新鮮凍結血などの凝固因子を含む製剤を至急準備し投与する。
- 大量出血があった場合、ビタミンK2や凝固因子を再投与する。
- もし抗凝固薬がどうしても必要となる場合(例えば、僧帽弁置換後)、ワルファリンを中止しヘパリン療法(初め2500単位を静注し、1日あたり2万単位を持続静注する)を開始、術中のみ活性化全血凝固間(ACT)などの凝固機能検査が正常になるようヘパリンを硫酸プロタミンにて中和する。術後24時間から止血状態に応じてヘパリン療法を再開する。ヘパリンによるコントロールの目安として全血凝固時間(WBCT)又はACTを1日2回測定し、WBCTが正常の約2倍、ACTが130~150秒(血漿中のヘパリン濃度が0.15から0.50 U/mL)になるようにヘパリンを投与する。ジピリダモール100mg/日の点滴静注法も行われている(術当日)。
- 経口投与可能となった時点でワルファリン療法を再開する。
- ワルファリンを4~5日内服し、プロトロンビン時間が治療域に達したとき、ヘパリン療法を中止する。健康成人男子にワルファリン30~40mgを単回投与し、48時間後にビタミンK2を静注した時、プロトロンビン時間比は投与直前22.8%、3時間後68.0%、6時間後82.4%であったとの報告がある(承認外用量、30mg投与時)
INRとTT(%)の関係は一般的に以下となる。
PT時間が延長するとINRが高い値になる。
循環器系の術後はINR2.0~3.0でコントロールすることが多い
INR 1.0( 正常値)
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TT 100%(正常値)
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INR 2.0
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TT 17%
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INR 3.0
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TT 9%
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PT時間が延長するとINRが高い値になる。
循環器系の術後はINR2.0~3.0でコントロールすることが多い
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