2011年4月16日土曜日

鋸歯・塚谷・大腸ポリープ

鋸歯のことを調べていたら、すぐに去年の3月頃の塚谷博士のお仕事に遭遇した。塚谷博士とは懐かしい名前に遭遇したものだ。この先生の中公新書「植物の「見かけ」はどう決まる―遺伝子解析の最前線 (中公新書)」は今から16年も前の本だが、極めつけに面白いほんだった。何回読んだかわからない。弟子の柘植君という方が登場するのだが、柘植さんどうしておられるのだろうか?

  • 新書: 204ページ
  • 出版社: 中央公論社 (1995/02)
  • ISBN-10: 4121012291
  • ISBN-13: 978-4121012296
  • 発売日: 1995/02
  • 商品の寸法: 17.4 x 11 x 1.2 cm  (悲しいことにこの本は絶版です:良い本が長生きできない国、日本

若くして東大教授になっちゃった塚谷先生の最近のお仕事が「鋸歯」のできる仕組み解明なんですな。10年以上塚谷先生や柘植君のことを失念していましたが、また身近に感じられるようになりましたね。

葉の縁のギザギザ「鋸歯」ができる仕組みを解明


河村 英子(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 元特任研究員)
堀口 吾朗(立教大学理学部生命理学科 准教授)
塚谷 裕一(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授)

どんなふうにしてこの鋸歯ができるのか、その間隔や大きさはどうやって決まっているのかは、不明のままでしたが、今回、モデル植物のシロイヌナズナを使った研究から、その基本的な仕組みが初めて明らかになりました。

概要:

モデル植物のシロイヌナズナでは、CUC という遺伝子群が壊れて機能を失うと、葉の鋸歯がなくなって、なめらかな縁になることが見いだされています。CUC は双葉を作る際にも大事な遺伝子で、双葉の場合は、その2枚の境目に働きかけて、双葉をそれぞれきれいに1枚ずつに切り分ける働きがあります。その連想から、鋸歯はCUC によって、葉の縁に刻みが入り、谷間ができた結果なのだろう、と想像されていました。

今回塚谷教授らのグループは、シロイヌナズナの葉の縁の部分の発生のようすを、細胞レベルで、また各種の遺伝子の発現を参照して詳細に観察すると共に、CUC が異常になった変異体など鋸歯に異常を示す材料と比較することで、まず、従来の理解が間違っていることを見いだしました。なんと、CUC という遺伝子群が壊れて葉の縁がなめらかになるのは、鋸歯と鋸歯の間の谷間がなくなったからではなく、むしろ鋸歯が突出しなかった、つまり山が盛り上がらなかったからだったのです。

葉の縁を先端から基部に向かってオーキシンが流れます。そうすると、ところどころでオーキシンンが溜まる場所が自然と生じます。そのオーキシンが集まった場所が、将来の鋸歯の先端に当たる部分となり、その両脇をCUC 遺伝子がいわば固めることで、鋸歯の位置が確定します。そしてオーキシンCUC 遺伝子の協調の結果、その部分の成長が促され、山のように細胞が盛り上がり、鋸歯となる、というわけです。この、オーキシンが場所を決め、そしてその場所が成長して盛り上がるというやりかたは、茎の先端の分裂組織で、茎に沿って葉が順にできる仕組みとよく似ています。

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さて、なにかヒントになることはないだろうか

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