2009年6月8日月曜日

ASCO:大腸癌:抗体療法(BV)

そろそろnegative dataがでてくるだろうと思っていたら、案の定である。これが世の常。

Stage II/III結腸癌に対する術後補助化学療法としてのmFOLFOX6±BV療法の第III相試験: NSABP C-08試験

A phase III trial assessing bevacizumab in stage II and III carcinoma of the colon: Results of NSABP Protocol C-08.

2004年9月〜2006年10月までに2,710例が登録され、評価可能例はmFOLFOX6群1,338例、mFOLFOX6+BV群1,334例であった。両群の患者背景に差はなく、ともにstage IIが24.9%、stage IIIが75.1%であった。
 フォローアップ期間中央値は35.6カ月で、3年DFS率は、mFOLFOX6群が75.5%、mFOLFOX6+BV群が77.4%と、mFOLFOX6へのBV併用による有意なDFS改善は認められなかった(ハザード比:0.89、p=0.15)(図2)。ただし、BV投与期間中である1年DFS率はmFOLFOX6+BV群で有意に改善していた(ハザード比:0.60、p=0.0004)。
 また、stage別の解析では、stage IIの3年DFS率はmFOLFOX6群84.7%、mFOLFOX6+BV群87.4%(ハザード比:0.82、p=0.35)、stage IIIでは各72.4%、74.2%(ハザード比:0.90、p=0.25)で有意差を認めなかった。

図2.DFS率

0 件のコメント: