左下肢のしびれと疼痛が始まったのでMRIと整形受診したのだが、これが化膿性脊椎炎と診断された。
前回同様冷や汗ものであった。
Title : | 1-A-27. 腰椎化膿性脊椎炎の2例 |
Subtitle : | 学会抄録 第108回東北整形災害外科学会 |
Authors : | 五十嵐峻, 今泉秀樹, 大津進, 高野広之, 那波康隆 |
Authors (kana) : | |
Organization : | 大崎市民病院 |
Journal : | 東北整形災害外科学会雑誌 |
Volume : | 55 |
Number : | 1 |
Page : | 170 - 170 |
Year/Month : | 2011 / 6 |
Article : | 抄録 |
Publisher : | 東北整形災害外科学会 |
Abstract : | |
【はじめに】保存療法で軽快せず重度麻痺で手術をした腰椎化膿性脊椎炎の2症例を経験したので報告する.
【症例1】52歳男性. 主訴:左下肢麻痺, 膀胱直腸障害. 既往歴:糖尿病(未治療). 現病歴:平成21年2月から腰痛が出現. 3月10日近医を受診し, L3/4化膿性脊椎炎の診断で入院し抗生剤投与をうけた. しかし, 症状の改善がなく, 3月15日より左下肢麻痺と膀胱直腸障害が出現 したため当院に紹介搬送された. MRIでL3/4椎間板の破壊像とL3/4レベルに硬膜外膿瘍を疑わせる像が認められた. L3椎弓切除と硬膜外膿瘍の掻爬を行った. 膿培養は陰性だった. 術後, 下肢筋力の改善があり近医に転院した.
【症例2】73歳男性. 主訴:両下肢麻痺. 既往歴:特になし. 現病歴:平成21年7月末に腰殿痛が出現. 8月2日当科を受診し, 腰部神経根症と診断された. 8月10日CRP高値のため近医に入院して抗生剤投与をうけた. 症状が改善し8月31日退院した. しかし, 腰殿痛が再び悪化し9月7日から両下肢の麻痺も出現した. 9月17日L2/3の化膿性脊椎炎として当科に紹介された. MRIでL2/3椎間板の破壊像とL2椎体後面に硬膜外膿瘍を疑わせる像が捉えられた. L2椎弓切除と膿瘍の掻爬を行った. 膿培養でEnterococcusが検出された. 術後経過は良好で麻痺が改善し転院となった.
【考察】2症例とも発症から診断まで6~7週間を要していた. 起炎菌が同定できずに抗生剤投与が行われ, 保存療法が不十分だったことが共通していた.
0 件のコメント:
コメントを投稿