2023年4月22日土曜日

ゲノム解析とChat GPT

最近での小生のChat GTPとの会話は「キリスト教」関連と「ゲノム解析」関連が多いです。

「ゲノム解析」ではこの一年の進展(T to T projectなど)がChatGPTのデータベースに入っていないこともあり、やはり頼りない。ヒトゲノムで最大の遺伝子はなんですか?という問いには、まだ正確には答えきれないようです。

「大きなゲノムサイズを持つ遺伝子を10個列挙しなさい」という問に対する解答も、今ひとつ信頼感がありません(日本語でも、英語でも)

だけどChatGTP が偉いのは 最新のゲノムデータベースであるGRCh38p.14に探しに行くのです。米国 NIHのNCBI(National Center for Biological Information)という老舗の巨大なデータベース群のなかで、おそらく最もふさわしいと思われるGRCh38p.14を探しに行く。

偉いなあと思いますが、まだちょっと的が外れているようです。

現在GRCh38p.14では、多くのヒト染色体が端から端まで一本の構造として、遺伝子地図が記載されています。

知らないうちに下図のようなマップが見れるようになっています。小さな19番染色体の例を載せましょう


全長で51.8MBに及ぶ直線上に1385個(現状で!)に及ぶ遺伝子が配列されているのです。これって凄くないですか!!

もっともGRCh38p.14も完璧ではありません。

13〜15番と21〜22番の短腕はアラインメントが載っていません。これは昨年のT-to Tプロジェクト(サイエンスの論文群)でもアラインを取るのが難しい領域と報告されていました。

このあたりが更に洗練されてきて、 ChatGPTのデータに組み込まれてくると、視界は開けてくるのでしょう。



ようやくメディアに Chat GTP登場

 ようやくメディアに Chat GTP登場

(1)東洋経済(2023年4月22日号)




(2)週刊新潮(2023年4月27日号)

今朝の朝刊から




ようやくここまで来たが、週刊誌がなぜ今ごろになって記事にするのか?なにかきっかけがあるのか、それが見えない。

  1. ChatGPT発表(2022/11/30)から5ヶ月
  2. 報道ステーション(2023/2/11)が取り上げてから2ヶ月
  3. NHK7時のニュース(2023/2/12)が取り上げてから2ヶ月
  4. 朝日新聞一面記事(2023/2/13)が出てから2ヶ月
  5. GTP4が発表(2023/3/15)されてから1ヶ月
  6. イタリアで禁止令(2023/3/31)が出てから20日
  7. サム・アルトマンが岸田首相と会談(2023/4/10)して12日
  8. 書店で初めて単行本を発見(2023/4/12)してから10日
これからは怒涛の勢いかもしれない。みなさんも気をつけておかないと、ChatGPT以前がどんな時代だったか、すぐには思い出せなくなると思う。

リタラシーがいつの間にか変化している自分だけは避けたい。例えば将棋の世界では藤井聡太さんたちの対局を「優しく見守る神のAI」が一手ごとに「評価値」を出しつつ進んでいくが、これって当たり前のことですか?

局面を大きく変える一手の場面は、昔のほうが緊張感があったのでは?気がつく人はごくわずか。数手先に初めて気がつく視聴者が多かったりする。

今では数字が大きく振れる(+300→−800)。対局している本人たち以外が、先に気が付かされる。なんとも奇妙な情景です。

さてAIの進化に巻き込まれて身動きが取れなくなるのが一番困るので、ここは自分から積極的に関わりを持つことがよろしいかと思う。とにかく面白いです。いい加減なことも含めてです。人の履歴などを作らせると、よくこんないい加減な、それらしい履歴書をでっち上げるものだと感心します。(続く・・・)



2023年4月16日日曜日

今朝の谷川俊太郎の詩作

 今朝新聞を読んでいたら、詩人の谷川俊太郎さんの詩に気がついた。

この詩がいいんです。何度も何度も読むがますます良いので、忘れないように写メを貼り付ける。(谷川さんも著作権云々なんて言わないだろう・・・ホントかね?)















旧知の96歳は、すなわちご自身でもある。

口が達者でスマホを枕頭においている高齢者は、当院にもいくらでもいる。

ChatGTPが大好きな90歳になったばかりのおばあさんも知っている。

世の中が気になって仕方がない、のではなく、気にしているという温度感が良い。

死のうが朽ちようが人にはまだ先がある・・というのは、すでに自分を離れて、後世のことを言っているような気もする。この「人」というのは「人類」のことを言っている。ある意味で達観とはこんな境地か。

あるいは96歳の自分の未来への未練のほうが、あるいは「たのしみ」の方が大きいと読むか?

文鳥を誤って逃したことを、ほどなく超克できる人間に僕もなりたい。文鳥にとっては新たな旅立ち、それが家出なんだと。長い間変わることがなかった状況の突然の転換に即応できてしまう。なかなかできることではないが、パラダイムの変化に柔軟に対応できてしまう。

できてしまう人になってしまった・・・か? 

哀しいくらいですな。

あるいは乾杯という「見栄」をきれる人でい続けたい。これならできそうだ。得意です。


2023年4月15日土曜日

最近のChatGTP :イーロン・マスクとサム・アルトマンおよび日本政府

 最近のChatGTPについて

(1)書店の様子:変わらず無視が続いている。発表から5ヶ月、騒がれだして3ヶ月はたとうとするのに。新聞やテレビ(特にテレビ東京は積極的)ではほぼ毎日報道があるが、週刊誌、月刊誌は「面白いように」無視が続いている。どうしちゃったんだろう。新学期の大学学長挨拶(ChatGTPとレポート作成等々)が話題になったり、小学校や中学校での態度がテレビにでてくるのに、本当にどうしちゃったんだろう。


(2)そんな中、書店で初めて「 ChatGTP」を表紙に掲げた単行本を発見した

         先読み!IT×ビジネス講座 ChatGPT 対話型AIが生み出す未来


という本でした。1540円で174ページ。アマゾンでは書籍版でChatGTPを謳った書籍はいまだにこの本しかないので、これが記念すべき第一号ということであろう。(ちなみに発行日は4月6日であった)。

(3)イーロン・マスクの偽善:イーロン・マスクが音頭をとってアップルの創業者ウォズニアックを巻き込んで「生成AI開発一時中断キャンペーン」を巻き起こそうとしていたが、一方でOpen AIのサム・アルトマンは最近日本を訪れ斬新な「7つの提案」を発表している。Open AIの立ち位置は微妙であるが、「日本語 ChatGTP」開発を推めることが、今後の日本の将来への鍵だと小生は思うので、ぜひOpen AIと日本は仲良くしていってほしいと思う。更にイーロン・マスクは自分でAIの会社を立ち上げるとの報道が出た。反対運動で時間稼ぎをしたかったのではないかと疑われているイーロン・マスクである。




2023年4月5日水曜日

メディアの終焉について

 もと癌研有明の中村祐輔さんのブログはシカゴ大学時代から楽しみの一つであり、舌鋒は昔ほど先鋭ではないものの、ご意見番としてはやはりありがたいブログであると感謝申し上げる。そのブログを拝見していたら、「八重洲ブックセンターが今日で閉店」という記事が出ていた。なんとも寂しい話である。44年前開店ということだが、そのころ私は大学生であり、長期の休みになると東京に戻っていたが、この巨大な本屋さんがオープンすると早速馳せ参じた覚えがある。そのころ本屋さんといえば、神保町であり、新宿の紀伊国屋、日本橋の丸善(正直あまりいったことはなかったが)それに池袋の西武のブックセンターが普段は田舎者であった小生のテリトリーであったが、八重洲ブックセンターは超弩級の規模を誇っていた。その頃はジュンク堂書店なんてなかったし、この巨大な本屋さんが面白くて仕方がなかった。

先日100年以上続いたという「週刊朝日」の終刊に触れたが、昨日は「レコード芸術」の終刊の記事が載っていた。こちらは70年に及ぶ。小生が購入したのは、特集があったときだけで、おそらく合わせて20冊くらいにしか過ぎないが、店先で立ち読みくらいはいつもしていた。そんな「本屋にあるのが当たり前の本」が次々と消えていくのだろう。

今朝は「朝日新聞」の値上げの広告が朝刊に載っていた。小生は朝刊のみの購読であるが、これが3000円から3500円へ500円もの値上げとなる。若者は今どき新聞購読なんてしないだろうから、この値上げは高齢者の懐をさらに打撃することになるので、いよいよ高齢者の購読終了組が増えるのだろう。もう新聞社としては規模を保てないのではないだろうか。ネット世間では朝日に対する圧力・攻撃が相変わらずであるが、この旧世界を象徴する会社のメディアとしての存在がなくなるとすれば、これはこれで大変な世の中になると思う。この20年新聞社としてなんども大チョンボを繰り返してきた朝日新聞ではあるが、小生には栄養源として必要だ。小生にとって世の中でなくなると困るものの代表が「紙媒体の朝刊新聞」なので、「応援」の意味でこれからも購読を続けるが、もって数年は困る。不動産業で利益を出して、メディアで頑張る「朝日新聞社」で良いから、頑張ってほしい。

(でもなあ、電子媒体がこれだけ普及すると存続はかなり厳しいかもしれぬ。)NYTimesは電子戦になってから盛り返しを見せているという話を聞くが、大手新聞社もなんとか盛り返せぬものだろうか。