2008年12月4日木曜日

良性発作性頭位眩暈症(BPPV)

リハビリ入院中の男性患者がこれだったって話。

なんの手もかからないため、ドクターがよろこぶタイプの患者さんYさん。退院間近の先週、ベッドから起き上がろうとして本人曰く「失神」した。失神と本人がいうくらいだから失神なのだ。数分のようである。当直医がいろいろ診てくれている。失禁や神経脱落症状はない。CTも異常ない。心電図もだ。一応ホルター心電図も取るが、失神エピソードを起こすような所見はない。Tilt試験といってベッドを機械的に起こして立位にする間の血圧変化(要するに起立性低血圧)を診たが優位な変化はないようだ。

メリスロンやリズミックといった薬を出してみるが、効果なし。さすがの私もこれは「頭位なんちゃら目眩」ではないかと思った次第。で、本日の耳鼻科ドクターの診断がこの「良性発作性頭位眩暈症(BPPV)

これ治療法が面白い「お邪魔石を追い出そう!』

という理学療法

典型的な後半規管障害型の良性発作性頭位眩暈症に対しては、「エプレイ(Epley)法」「パーンズ(Parnes)法」「セモン(Semont)法」などの理学療法が行われます。これらの理学療法は、障害のある後半規管内を浮遊する耳石のような物質を加速度によって半規管から排出させようとする治療法であり、初発例から長びいている例まで、1回の手技で半数以上の患者さんを完治させうる極めて有用な治療法です。
 しかし、これらの治療法を行うためには、どちらの耳が障害を受けているのか、すなわち患側を診断することが不可欠です。患側の診断には眼振所見の評価が必要です。受診時に眼振が消失している患者さんや頭位変換眼振検査がうまく施行できない場合は、「ブラント・ダロフ(Brandt-Daroff)法」が施行されます。この治療法はいわば非特異的な運動療法であり、上記の患側の後半規管をターゲットとした特異的な理学療法のような劇的な効果はありません。セモン法とブラント・ダロフ法は、患者さんが自ら習得して自宅で励行可能なので、1回の手技で治癒しなかったケースでは考慮されるべきです。水平半規管型の良性発作性頭位眩暈症に対しては、「レンパート(Lempert)法」という理学療法が施行されることがあります。ブラント・ダロフ法も一定の効果があります。

耳鼻科のおいしゃさん「エプリー法をやってみてください」と捨て台詞を残していつの間にか帰ってしまいましたことよ。やりかたがわからんぞ!

で調べたの得プレイじゃなくてエプレイ法

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