この写真は素晴らしい。これほど迫力のある写真は久しぶりに見たような気がする。火山爆発雲の頂上には水蒸気雲が乗っかっているのだね。美しい写真である。
松輪島(マツワ島、まつわとう)は、千島列島の中部に位置する島。ロシア名はマトゥア島(о. Матуа)。英語表記はMatua。
島の名前の由来は、アイヌ語の「モト・ア(土着の者だ吾々は)」から。かつて千島アイヌが千島列島を行き来していた中で、本島に土着したアイヌが存在したため。
羅処和島の北北東、羅処和海峡を挟んだ約30kmの北緯48度5分30秒東経153度12分に位置する、長さ約11km、幅約6.5km、面積約52km2のナス形をした火山島である。松輪海峡を挟む北東18kmには雷公計島がある。
全島が概ね山岳から成り、北西から次の二つの山が座している。
- 芙蓉山(ふようざん、別名は松輪富士、海抜1485m、ロシア名:サリチェフ山 влк.Сарычева、英語表記:Sarychev)
- 千島列島の成層火山では最も美しいとされる。
- 1760年頃、1878年~1879年、1923年、1930年、1946年、1960年、1976年、1981年、1987年、1989年、2009年に噴火したとされる。
- 1946年の11月に起こった噴火は規模が大きく、降下した火山弾やスコリアが山頂火口から東山麓一帯を覆い、植生が完全に破壊され、北西海岸まで火砕流が流下した。
- 2009年の6月にも大規模な噴火があり、噴煙により付近を通る航空路が閉鎖され、北米路線を中心に航空機の大幅な遅延や欠航が相次いだ。
- 天蓋山(てんがいさん、同127m)
- 麓には駐留するロシアの国境警備隊の建物があり、近くには旧日本軍が使用していた、分厚い壁を持った司令団本部だったとされる建物と、対空高射砲が残されている。かつて本島に駐留していた人によれば、六門あった高射砲でアメリカ軍の飛行機を迎撃していた模様。現在は山頂にアンテナらしきものが建てられている。
海岸は概ね懸崖を成しているが、島の南部は山の裾野が広がり、海辺は浜になっている。また、島の東方約1km余りのところに磐城島(いわきじま、海抜約70m)があり、その間に介在する水域は大和湾と呼ばれ、1500t級の船舶が停泊できる好錨地である。