2009年9月19日土曜日

下顎骨折のひどいのが来院

39才男子。山岳写真家であり、風邪をおして山行すること4日。脱水と40度近い熱で来院するも、病院駐車場でこときれる。すなわち失神し、顔面から転倒。近くにいた人に介助され、救急外来へ。詳細は省くが、下顎部の挫裂傷、開口障害、左耳道出血、顎偏倚あり。両顎関節の圧痛と浮遊感。

そこで下顎骨骨折だが、CTの技師さんが見事な三次元イメージを作ってくれたので、1)下顎中央部の完全骨折、2)両顎関節突起部の脱臼、偏移を伴う骨折であることがわかった。私のような門外漢には、旧来のXpよりはCT画像の方がよほど明快でわかりやすい。頭部・顔面の骨折にはCTが一番優れていると思った。

脱水が解消した翌朝、早速口腔外科へ転院していただいた。

以下、下顎骨折で折れやすい部位


今回は①と④が骨折していたわけである。

ちなみに【顎関節突起骨折の分類】としては



でありそれぞれ
【骨折部位の分類】(1)頭部・(2)上頸部・(3)下頸部・(4)基底部
【Mac Lennanの分類】(様態)a:亀裂・b:偏位・c:転移・d:偏位脱臼・e:転移脱臼

というらしい。

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