2010年11月29日月曜日

パネート細胞はLgr5幹細胞のニッチである?:クリバースの最新nature

ハンス・クリバースのところから新しいLgr5の論文が出た。陰窩の底にあるLgr5幹細胞をその横に存在するパネート細胞がをサポートする、いわゆるニッチであることを明らかにした報告である。

その昔、皆が幹細胞を求めて陰窩の底を捜していた頃、横太りのパネートは大きな顔をしており、それ以外の有力な細胞を見つけることができなかった。実際Lgr5が見つかると、その陽性細胞はまるで満員電車のなかで押しつぶされそうになった細くて情けないような痩せた細胞であったため「なるほど見のがされたわけだ・・」と納得したことを思い出す。

このLgr5は初めて発表されてからもう3年になるが、クリバースは我が道をぐいぐい行っているものの、世間全体の腸管ステムの研究が全面的にLgr5にシフトしてしまったとはまだまだ思えない。クリバース以外の進展をまとめたレビューなどはないものかね。

Paneth cells constitute the niche for Lgr5 stem cells in intestinal crypts

Toshiro Sato1, Johan H. van Es1, Hugo J. Snippert1, Daniel E. Stange1, Robert G. Vries1, Maaike van den Born1, Nick Barker1, Noah F. Shroyer2, Marc van de Wetering1 & Hans Clevers1
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