2012年3月15日木曜日
ラヴェル所有リスト: 小生いったい何曲持っているのだろう?
ラヴェルは寡作であるとされる。同じ曲のオケ版、2台ピアノ版、ピアノ独奏版など複数のバージョンは多いが。
全部で80数曲あるラヴェルの作品のうち小生が所有しているのは30数曲に過ぎない。
ラヴェルには歌曲が意外に多いのだが、それらがCDで手に入らないのが残念である。それ以外にもなかなか演奏・CDが見あたらない曲も多いのである。
今現在一番良く聴くのは「クープランの墓」と「鏡」である。特にクープランには目覚めるなあ。この組曲(?)は面白い。毎朝毎夕通勤で聴いている。鏡は道化師だけではなく、ほぼ全曲通して聴くようになってしまった。小生は本当にラヴェルと波長が合うのだ。こんなに良い奴はいない。だってさ、例えば「クープランの墓」は全曲、第一次大戦で散った友人達への鎮魂曲だし、「左手のための協奏曲」も大戦で右手を失ったピアニストのために作曲したピアノ協奏曲だしね。ラヴェルのイメージは随分昔と違う。理知的、高邁、演奏が難しい、フランスのエスプリあるいは現近代的前衛等々。しかし実際聴いてみるとよくわかるが、ラヴェルの古典への愛惜心は並々ならぬものがあるのだ。たとえばクープランだ。これはバッハと同時代の作曲家であり、このピアノ連作はクープラン風に作曲すると・・・・・というニュアンスなのだそうだ。この連作は擬古典なのだ。あるいはハイドン風とかシャブリエ風とか・・・・・・。このあたりの曲のなんとピュアなことか、またどれほどこれらの曲に癒されるか。
ところでラヴェル作品は演奏家によって随分受けるイメージが違う。最近はいろいろ試している。ティボーデ、 Louis Lortieというピアニストを聴いている。Louis Lortieというのはおそろしく上手である。これくらい上手でないと、ラヴェルの良さのある部分は見えてこない(と思ったよ)。
とはいえ、小生の一番はなんといってもここ15年くらいお気に入りのアビー・シモンである。Louis Lortieと同じくらい楽々引きこなし、なおかつ感動的である。この人はただ者でないと思うが、残念なことにCD国内版がほとんどないのだ。小生も国外でたまたまVoxvoxレーベルを手に入れたから持っているわけだし。
サンソン・フランソワなんか勧めてはいけない。今はLouis Lortie、もし手に入るのならアビー・シモンでお願いしたい。
Op. 作品タイトル 作曲年 編成 備考
5 グロテスクなセレナード 1892-93 pf
7 古風なメヌエット 1895 pf
12 ヴァイオリンソナタ 1897 vn,pf
14 ワルツ ニ長調 1898 pf
19 亡き王女のためのパヴァーヌ 1899 pf
30 水の戯れ 1901 pf
35 弦楽四重奏曲 ヘ長調 1902-03 SQ
40 ソナチネ 1903-05 pf
42 メヌエット 嬰ハ短調 1904 pf
43 鏡 1904-05 pf
52 歌劇『スペインの時計』 1907
54 スペイン狂詩曲 1907 Orch 2台ピアノ版あり
55 夜のガスパール 1908 pf 全3曲
57 バレエ音楽『ダフニスとクロエ』 1909-12 Orch
57a 『ダフニスとクロエ』第1組曲 1911 Orch
57b 『ダフニスとクロエ』第2組曲 1912 Orch
58 ハイドンの名によるメヌエット 1909 pf
60 組曲『マ・メール・ロワ』 1908-10 Orch 1911年管弦楽編曲
61 高雅で感傷的なワルツ 1911 pf
61b 高雅で感傷的なワルツ 1912 Orch
62 バレエ音楽『マ・メール・ロワ』 1911-12 Orch
63 …風に 1912-13 pf
第1曲ボロディン風に
第2曲シャブリエ風に
65 前奏曲 1913 pf
67 ピアノ三重奏曲 イ短調 1914 pf,vn,vc
68 組曲『クープランの墓』 1914-17 pf
68a 組曲『クープランの墓』 1919 Orch 第1曲、第2曲、第4曲、第5曲の編曲
71 歌劇『子供と魔法』 1917-25
72 ラ・ヴァルス 1919-20 Orch 副題は『管弦楽のための舞踏詩』
72b ラ・ヴァルス 1920 2pf
73 ヴァイオリンとチェロのためのソナタ 1920-22 vn,vc
76 ツィガーヌ 1924 vn,Orch(pf) 演奏会用狂詩曲
77 ヴァイオリンソナタ ト長調 1923-37 vn,pf
81 ボレロ 1928 Orch
81b ボレロ 1929 2pf
82 左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調 1929-30 pf,Orch
83 ピアノ協奏曲 ト長調 1929-31 pf,Orch
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