2010年7月28日水曜日

ロジャー・バニスター:サブ4マイラー&神経内科医

GoogleでSir Roger Bannisterを検索してみよう。するとトップにはWikipediaがくる。次にSir Roger Bannister & publicationと入れてみる。するとアマゾンが上がってくるが、本のリストが微妙である。

  1. Clinical Neurology (Oxford Medicine Publications) Lord Walter Russell Brain Sir Roger Bannister (1978/8/17)
  2. Brain and Bannister's Clinical Neurology (Oxford Medical Publications) Roger Bannister (1992/3)
  3. Autonomic Failure: A Textbook of Clinical Disorders of the Autonomic Nervous System (Oxford Medical Publications) Christopher J. Mathias Roger Bannister (2002/12/5)

といった神経内科の専門書が並ぶなかに

  1. The First Four Minutes Sir Roger Bannister (2004/2/24)
  2. The Ultimate Athlete George Leonard (2000/9/30)

といった陸上本が混じってくるからだ。

バニスターは人生の前半ではオリンピックに出るほどの陸上の名選手であり、1952年には人類初のサブ4マイラーとなったことで有名になった。サブ4マイラーというのはややこしい表現だが、1マイル走るのに初めて4分を切ったアスリートという意味である。このころ彼はロンドンの医学生であった。

陸上にはマイルストーンになる数字がいくつかあって、100mでは10秒、マラソンでは男子では2時間10分(クレイトン)、女子では2時間20分(高橋尚子)等々キレのイイ数字が好まれる。日本ではマイル表示に馴染みがないのでマイルレースは有名ではないがそれでも唐津10マイル等々は歴史と伝統のレースだ。1マイルは1609mであるからほぼ1500mに相当する。トラックだと400m を4周とちょいである。まあ中距離レースの典型であり元来中距離が好まれるヨーロッパでは人気の種目だ。簡単に言えば一周400mを一分以内で4回走り抜く感じである。バニスターは一躍有名になり、この功績でサーの称号を得た。その後医学の分野に進んだバニスターはこちらでも大変な活躍ぶりで、神経内科の先生方には学問での活躍の方が身近で有名かもしれない。1929年生まれであるから今81歳である。


陸上競技で名前を残し、医学の専門書を残すのだから素晴らしい人生だと思うな。尊敬する。

なぜバニスターを思い出したかというと、今朝のNHKのロンドンオリンピック特集にこれまた懐かしいヒトが出ていたからだ。セバスチャン・コーである。今オリンピック組織委員会会長なんですと。スティーブ・オベットスティーブ・クラムとともに中距離界では素晴らしい活躍をしたよ、80年代。白人がこの種目で優勢だった最後の世代さ。

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